2019年上半期のブラジル国内の企業買収・合併(M&A)案件は、前年同期の58件から55件に減少したにも関わらず、買収総額は前年同期の906億レアルから1,086億レアルに増加している。
今年上半期のM&A案件のうちで10億レアル~50億レアルの案件が最多を占めたが、50億レアル以上の案件は全体の7.3%、10億レアル以下の案件は31.0%を占めていた。
今年上半期のM&A案件のうちコンソーシアムを率いたEngie社によるTAG社の買収金額がトップ、またNatura社によるAvon社買収、Hapvida社によるサンフランシスコグループの買収金額がとび抜けていた。
BTG銀行が主幹事となったM&A総額はトップであった一方で、M&A案件件数ではBR Partners社が牽引、M&A案件の買収総額1,086億レアルの57.3%は外資系企業によるブラジル系企業の買収を記録、2014年以降では最高比率を記録している。
ペトロブラス傘下のガスパイプライン子会社TAG社は、フランス資本エンジー社とカナダ資本の投資ファンドCDPQが組むコンソーシアムが341億5,800万レアルで買収、買収金額の84.6%は現金、10.3%は株式、5.1%は負債引受であった。(2019年10月25日付けヴァロール紙)