一般財団法人 日伯経済文化協会(ANBEC)の1949創立から今年は70周年( ANBECとは※ )にあたる。ブラジルに延べ18年間住んだ経験のある栗田政彦氏は同協会の事務統括・企画を司る専務理事で今回は4年ぶりの来所。同氏は開口一番に当会議所の生い立ち(1926年)と密接な関係にあった日伯通商の元祖、貿易開拓者の平生釟三郎氏(経済使節団:会議所沿革参照)に思いを馳せ、安田日伯交流委員長(副会頭)および平田事務局長と両国の歴史、文化遺産(5000年前の縄文火炎土器)、SDGs、職業訓練教育の重要性、ドイツのマイスター制度、47都道府県地域活性化の立役者中小企業とブラジル中小企業とのネット・ワーキングの必要性、今後の日伯交流のあり方等々について忌憚なく意見交換を行った。
日伯経済文化協会(ANBEC)とは第二次大戦後すぐにブラジルの日系人が戦災日本国民を救済するために「戦災国民救援の会(宮腰千葉太氏や渡辺マルガリーダ氏など)をブラジル・サンパウロで組織して多額の義捐金などを送り続けた。その義捐金を受取る日本側機関として設立された外務省所管の財団(初代会長:幣原喜重郎氏)である。また、戦後のブラジル移民再開への道筋をつけた財団でもある。近年はブラジル移民史の語り継ぎや在日ブラジル人青少年の未来を育む支援活動さらには日伯の経済・文化社会交流推進を軸に、新たな視点での草の根日伯交流推進を目指している。(ANBECの「もう一つのブラジル、もう一つの日本」より抜粋)
Fujiyoshi Hirata, Atsushi Yasuda e Masahiko Kurita
Foto: Rubens Ito / CCIJB