ブラデスコ銀行のOctavio de Lazari Junior頭取は、税制改革が2020年上半期に国会で承認されれば、ブラジルがソブリン格付けで再度投資適格級の格付けに引上げられるのは、2020年末までに投資適格級になると予想している。
ちょうど1年前にはジャイール・ボルソナロ新政権の政権運営や経済政策、構造改革実行が不透明で不安視されていたとOctavio de Lazari Junior頭取はコメントしている。
しかし10月22日の上院本会議での年金改革承認による今後10年間での8,003億レアルの歳出削減、また年金改革法案承認は、ジャイール・ボルソナロ政権にとって今後の行政改革や税制改革、財政再建改革、政治改革など一連の構造改革を進展させるブラジル維新の起爆剤となる可能性に繋がる。
2020年上半期に税制改革が国会で承認されれば、ブラジルはソブリン格付けで投資適格級に引上げられる可能性が濃厚であり、今後数年間にサンパウロ証券取引所には1,000億ドル~1,500億ドルの海外投資家の資金流入に繋がると予想されている。
今年初め10カ月間の新規株式公開(IPO)や社債発行総額は750億レアル、今年は900億レアル~1,000億レアルに達する可能性があるとブラデスコ銀行BBIのBruno Boetger取締役は指摘している。
ブラジルは2008年にソブリン格付けで投資適格級の格付けを得ていたが、2015年にブラジルのソブリン格付けを「BBBマイナス」から「BBプラス」に引き下げられてブラジルの格付けは投資適格級でなくなった経緯があった。(2019年11月20日付けヴァロール紙)