パラグアイはイグアス―水力発電所の電力エネルギー42%購入

ブラジル電力公社とパラグアイ公社・全国電力管理会社(ANDE)は、イタイプー水力発電所で生産される1万4,000メガワットの電力エネルギー購入比率変更でようやく合意に達した。

パラグアイ政府のANDE電力公社は、2022年までに総発電量の42.5%に達する比率まで徐々に引き上げることでブラジル電力公社と合意した一方で、ブラジル電力公社の電力エネルギー購入比率は徐々に減少する。

パラグアイは今年平均1,340メガワットの電力エネルギーを購入、一方ブラジル電力公社の電力エネルギー購入は1万795メガワット、2020年にはパラグアイは1,810メガワットに増加する一方で、ブラジル電力公社の電力エネルギー購入は1万325メガワットに減少する。

イタイプー水力発電所で生産される電力エネルギーは、毎年ブラジル及びパラグアイ両国間で、電力使用量や過剰電力の売買などに関する合意が結ばれてきた。

イタイプー水力発電所で生産される通常電力エネルギー価格は22.6ドル/KWhの一方で、余剰電力料金は60ドル/KWhと約3倍の価格に設定されているために、両国間で何時も問題が発生していた。

今年5月にはパラグアイ側に不利になる疑惑の契約に関して、パラグアイの議会調査委員会(CPI)でANDE公社の元総裁は、ブラジル側の政治圧力を指摘して今年8月の契約は破棄された経緯があった。

パラグアイはメルコスール加盟国の中で最大の発電量を擁し、イタイプー並びにヤシレタ、アカライという3つの水力発電用ダムを持つ地域最大の電力輸出国、また電力コストにおいて最も競争力あり、パラグアイは発電量の約13%を国内で消費しているに過ぎない。

パラグアイの製造業部門向け電力料金はブラジルの約半額、また税制恩典での企業進出を促す政策を導入しており、電力消費コストの大きな製造業はパラグアイでの生産に移行する企業も増加している。(2019年12月17日付けエスタード紙)

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