ブラジル全国工業連盟(CNI)では、2020年のブラジルのGDP伸び率は製造業部門並びに民間投資が牽引して、今年のGDP伸び率予想1.2%に2倍に相当する2.5%を予想している。
連邦政府の年金・恩給改革並びに改正労働法に匹敵する自由経済暫定法の国会承認で、民間部門の投資環境が大幅に改善しているとCNI工業連盟経済政策担当のFlavio Castelo Branco取締役は指摘している。
しかし2020年のGDP伸び率を加速するためには、構造改革でも税制改革の国会承認が不可欠であり、また製造業部門の生産性向上や労働者のスキルアップに繋がるマクロ経済政策導入の必要性をCastelo Branco取締役は指摘している。
またCNI工業連盟のロブソン・ブラガ・デ・アンドラーデ会長は、連邦税の社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)、工業製品税(IPI)の改革だけでも大いに進展すると指摘している。
CNI工業連盟では2020年のGDP伸び率を2.5%、鉱工業部門GDP伸び率は2.8%、一般家庭の消費は2.2%、投資のGDP伸び率は6.5%増加をそれぞれ予想している。
また2020年の平均失業率は今年の11.9%から11.3%減少予想、インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は3.7%、年間平均政策誘導金利(Selic)は4.5%、財政プライマリー収支赤字はGDP比1.3%、公共負債比率はGDP比79.3%、レアル通貨に対するドルの平均為替はR$4.05、貿易収支黒字は380億ドルを見込んでいる。(2019年12月18日付けヴァロール紙)