来年上半期の税制改革案承認を最優先

昨日18日、パウロ・ゲーデス経済相は、ダヴィ・アルコルンブレ上院議長並びにロドリゴ・マイア下院議長と会合、2020年上半期の税制改革の国会承認を目指して、国会を通過させるための新たな税制改革立案作成のために、上下院合同委員会の設置を決定した。

この上下院合同委員会は、下院議員15名並びに上院議員15名で構成されるが、現在GDP比33.58%に相当する税率を軽減して煩雑な税制から簡素化、ブロクラシー軽減などでブラジルコスト削減を図る。

今日19日に設置される税制改革法案向け上下院合同委員会は、90日間の期間限定として国会休会中でも稼働するが、カーニバル開けの下院議会での第1回投票をロドリゴ・マイア下院議長は示唆している。

パウロ・ゲーデス経済相率いる経済班の税制改革案は3本柱で構成されており、第1柱は消費関連の税制改革で、社会統合基金(PIS)並びに社会保障賦課金(Cofins)を廃止する替わりに、商品サービス税(IBS)に相当する付加価値税(IVA)の導入を検討している。

第2柱は個人所得税(IRPF)並びに法人所得税(IRPJ)の見直し。個人所得税(IRPF)の所得税率の見直しであり、富裕層に対する税率アップ並びに低所得層に対する免税所得層の引上げ等が見込まれている。法人所得税(IRPJ)の見直しでは、25%の法人所得税(IRPJ)及び9.0%の純利益に対する社会納付金(CSLL)を国際標準並みに引き下げる。

第3柱は43%前後に達する給与関連税制の見直しや企業の従業員に対する社会保障費負担の軽減の見直し及び減税補てんするための金融取引暫定賦課金(CPMF)に相当する導入などが見込まれている。

また2020年の最低サラリーは今年の最低サラリー998レアルを3.31%増加の1,031レアルが予算基本法で承認されていたが、1,038レアル若しくは1,039レアルに引き下げられる可能性がある。(2019年12月19日付けヴァロール紙)

 

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