2020年1月27日、サンパウロ州SEBRAE(零細・小企業支援サービス機関)本部を平田藤義事務局長が訪問した。チルソ・デ・サレス・メイレレス(Tirso de Salles Meirelles)評議員会議長、オジエル・エステヴォン(Oziel Estevão)評議員会事務局長ならびにレナト・フォンセカ・アンドラーデ(Renato Fonseca Andrade)議長補佐官らに迎えられ意見交換を行った。会議所からは日下野成次総務補佐が同行した。
メイレレス議長は現在世界各国に同機関の専門家を研修の為に送りむなど直近の取り組みなどについて語り、また、同機関が主催する起業家見本市(Feira do Empreendedor)、以前実施していた在日ブラジル人就労者の帰国・起業支援プログラムの再復活の重要性等について説明した。
平田事務局長は2014年浜松市にて開催されたブラジル経済セミナーで行った講演の準備の為、SEBRAEで同じように意見交換を行った事を回想、同市に存在する多数の中小企業にとってもブラジルは大きなポテンシャルを秘めており、また日本は4百万の中小企業があるのに対し、ブラジルには8百万余の中小・零細企業がありブラジル企業にとっても日本企業との連携や今後の具体的なビジネスマッチングに繫げて行くかが今後の課題となる事で認識を共有した。
また、会議所紹介ビデオを披露した後、メイレレス議長に平田事務局長が「あとがき」を寄せた文庫本『世界が感謝!日本のもの』のポルトガル語版を贈呈。中小企業が保有する高度な技術をブラジルに導入(日本からの中小企業進出促進:目標150社)、競争力・生産性を高め、併せて雇用の拡大を以てブラジルの発展に貢献することを目指してこの書籍はブラジルでも刊行された。
平田事務局長は世の中を一変するイノベーションやスタートアップ起業の成功確率は極めて低いのが現状で、その起業家の育成および支援協力は国家的な課題だと前置き、この書籍が選ぶ97種の確立された既存技術やその他のハイテク分野の企業とパートナー関係を早期に構築して行く事が、競争力を高めさらなる国際市場参入への鍵となる事を強調した。
最後にメイレレス議長を4月の会議所定例懇親昼食会へ招待し、同時に快諾を得た。今後、SEBRAE側は日本との連携について企画を考案することになり適時会合を再び行う事で合意した。
平田事務局長とメイレレス評議員会議長
( Fotos: Câmara Japonesa)