2019年のサンパウロ証券取引所(B3)のブラジル人投資家の占有率は、51.9%と海外投資家の48.1%を2014年以降で初めて上回ったが、今年もブラジル人投資家が株取引を牽引すると予想されている。
昨年の海外投資家は年金・恩給改革が国会を通過したにも関わらず、米中貿易摩擦の継続でラテンアメリカ地域から投資金を引上げており、サンパウロ証券取引所の株式総額400億レアルを売却している。
また今年1月の29日までの海外投資家によるサンパウロ証券取引所の株式放出総額は161億5,500万レアルに達しており、今年もブラジル人投資家の株式市場の投資比率は上昇傾向になると予想されている。
今日と明日開催される中銀の通貨政策委員会(Copom)では、現在4.50%の政策誘導金利(Selic)を0.25%引下げて4.25%になると予想されているために、海外投資家の株式投資引上げは加速する一方で、ブラジル国内の個人投資家及び投資ファンドが株価を支えると予想されている。
しかし連邦公社の民営化プログラム並びに新規株式公開(IPO)、Follow-upなどが実施されれば、海外投資家はブラジル国内での株式投資を再開すると予想されている。
ブラジル・金融マーケット業者協会(Anbima)の統計によると、2019年の株式ファンドは前年比200%増加の860億レアルの資金を調達した一方で、確定金利付きファンドは700億レアルの資金流出をきたしていた。
昨年末の株式の個人投資家総数は165万人に達していたが、過去最低のSelic金利の影響で確定金利付き投資から株式市場への流入が続いており、今年は前年比21.0%増加に相当する200万人を突破すると予想されている。
Itau BBA社のルッカス・タンベリーニ氏は、今年のサンパウロの平均株価指数(Ibovespa)は個人投資家が牽引して13万2,000ポイントまで上昇すると予想、昨年のIbovespaは前年比32%上昇していた。(2020年2月4日付けエスタード紙)