昨日5日に開催された中銀の通貨政策委員会(Copom)では、全会一致で現在4.50%の政策誘導金利(Selic)を0.25%引下げて4.25%に決定、Copom議事録では、次回3月のSelic金利は据置かれると示唆、今後の切下げサイクル終焉になると大半のエコノミストは予想している。
最後の政策誘導金利(Selic)の切下げサイクル入りは、2019年7月のSelic金利 6.5% から開始、5回連続で切り下げられて4.25%まで減少したものの、半年前はSelic金利が5.0%を下回るとはどのエコノミストも予想だにしていなかった。
中銀では2020年のインフレ指数を3.5%、2021年は3.7%を予想、また大半のエコノミストは、レアル通貨に対するドルの為替がR$4.25で推移すれば、今年末のSelic金利は今後も継続して据置かれて4.25%を予想 、来年は6.0%を予想している。
またドル為替はR$4.25並びに平均Selic金利が4.50%のシナリオで推移すれば、今年のインフレ指数は3.50%、2021年のインフレ指数は3.80%に留まると予想している。
今回の中銀の通貨政策委員会(Copom)の政策誘導金利(Selic)の0.25%引き上げ要因の中には、中国湖北省武漢市が発生源の中国の新型コロナウイルス発生の影響は加味されていない。
今回の中銀による政策誘導金利(Selic)の4.25%の引下で、ブラジルのインフレ指数を差引いた実質金利は1.0%を下回る0.91%となるとInfinity Asset社及びMoneYou社では指摘している。
ブラジルの実質金利0.91%は、メキシコの実質金利3.20%、マレーシア2.30%、インドの2.28%を大幅に下回っている。昨日の政策誘導金利(Selic)の4.25%の決定に伴って、各商業銀行は金利引き下げを表明している。(2020年2月6日付けエスタード紙)