今年1月中旬の中国湖北省武漢市が発生源の新型コロナウイルス発生の影響で、鉄鉱石や原油、大豆などの農産物の国際コモディティ価格は大幅な下落に転じており、今年のブラジルの輸出の大幅な減少が避けられないと予想されている。
今年1月15日以降の大豆の国際コモディティ価格は既に5.13%下落、原油価格は15.5%、鉄鉱石の国際コモディティ価格は14.3%と二桁台の大幅下落を記録、昨年のブラジルの輸出総額は1,773億ドルであったが、この大豆並びに原油、鉄鉱石は昨年のブラジルの輸出全体の78%を占めていた。
新型コロナウイルスの拡大が継続すれば、今年のブラジルから中国向けの大豆並びに鉄鉱石、原油輸出の大幅減少は避けられないとBMJConsultores Associados社のWelber Barral共営者は指摘している。
中国はブラジル国内で生産される65%の原油を消費、鉄鉱石の64%を消費しているために、中国国内の新型コロナウイルスの拡大が続けば、中国市場向け輸出減少をカバーする新規市場の開拓が急務となる。
今年1月の中国は、2020年の中国は米国から1,350億ドルの農産物輸入を約束したために、今年のブラジルから中国向け農産物輸出は760億ドルに留まると予想されている。
2019年の中国向け農産物輸出は牛肉輸出は記録を更新した一方で、前年比42億ドルも減少。2019年のブラジルの大豆輸出は263億3,800万ドルで原油237億3,300万ドル、鉄鉱石221億8,700万ドルを上回っていた。
昨年の中国はブラジルの輸出総額の30%に相当、大豆に関しては輸出の80%が中国向けであった。昨年の中国向けの牛肉並びに豚肉、鶏肉輸出総額は158億6,000万ドルであった。2020年2月9日付けエスタード紙)