昨年の経済活動指数(IBC-Br)は僅か0.87%増加

四半期ごとの正式な国内総生産(GDP)はブラジル地理統計院(IBGE)から発表されるが、中銀はIGBEのGDP伸び率の発表前に、先行指標として経済活動指数(IBC-Br)を発表、2019年の経済活動指数(IBC-Br)は、大半のエコノミストの予想を下回る0.87%増加に留まった。

FGTS預金は昨年9月13日から500レアルまでの預金引出が開始される一方で、社会統合基金(PIS)/公務員厚生年金(PASEP)の引出は8月から開始、昨年8月から12月末までの引出総額は300億レアルが予想されていたにも関わらず、昨年12月の経済活動指数(IBC-Br)はマイナス0.27%を記録していた。

Broadcastプロジェクションの28金融機関対象の調査によると、調査対象のエコノミストの昨年の平均経済活動指数(IBC-Br)は1.0%増加であったにも関わらず、0.87%増加に留まっている。

またBroadcastプロジェクションの今年1月16日の2020年のGDP伸び率調査では1.9%増加~2.8%増加、平均GDP伸び率は2.35%であったが、今では1.7%増加~2.5%増加、平均GDP伸び率は2.2%増加に下方修正されている。

サンタンデール銀行では、今年のGDP伸び率を前回予想の2.3%から2.0%増加に下方修正、年金・恩給改革の国会通過後に行政改革などの3件の憲法改正案(PEC)を打ち上げたにも関わらず、進展していないと元中銀理事のAlexandre Schwartsman氏は指摘している。

昨年9月から開始したFGTS預金引出効果は、最終四半期まで継続しなかったことが昨年のIBC-Br伸び率0.87%に留まったとMB Associados社チーフエコノミストのSergio Vale氏は指摘している。

昨年第2四半期のIBC-Br伸び率は0.15%増加であったが、中銀のGDP伸び率は0.4%増加を記録していたために、2019年のGDP伸び率は1.0%増加をGo Associados社エコノミストのGesner Oliveira氏は予想している。(2020年2月15日付けエスタード紙)

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