昨年の一般家庭消費拡大も投資は低迷

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の調査によると、2019年の最終四半期の民間部門の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門の伸び率は2四半期連続で増加していたが、一転してマイナス0.8%を記録、昨年の国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率は3.2%増加。

2019年の国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率は、ブラジルの国内経済がリセッションに突入する前のピーク時の2013年第2四半期のレベルを25.4%下回っている。

2019年の一般家庭の消費は、ピーク時の2014年第4四半期のレベルを僅か0.9%下回るレベルに回復している一方で、昨年末の国内総固定資本形成(FBCF)部門は、149.4ポイントとピーク時の2013年第2四半期の約200ポイントと大差がある。

Ibre/FGVでは、2020年のGDP伸び率を1.2%増加、2021年のGDP伸び率を2.2%増加とそれぞれ予想、昨年の建設業部門のGDP伸び率は2.6%増加予想、今年は4.0%増加予想している。

今年の国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率は、連邦政府による税制改革などの構造改革進展やドル高の為替による輸入機械・装置の減少、アルゼンチンの政治危機、コロナウイルスなどの外的要因で不透明となっている。

Ibre/FGVでは、2020年の一般家庭の消費需要は、前年比2.6%増加して経済リセッション前のレベルに戻ると予想している一方で、今年の国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率は、ピーク時よりも22.0%低いレベルに留まると予想している。(2020年2月20日付けヴァロール紙)

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