新型コロナウイルス(COVID-19)の治療あるいは予防で使われる61品目以上を対象に、連邦政府は輸入税率を0%に引き下げる判断を下した。加えて、使い捨ての注射器や採血用プラスチックチューブに対するアンチダンピング措置を一時停止する。
貿易会議所(Camex)の商議裁定委員会(Gecex)が3月25日の会議で決定した。Gecexは先週の時点で、医療用手袋と消毒用アルコールジェル、医療用体温計、人工呼吸器など50品目を対象に輸入税率を一時的に0%に引き下げており、25日の判断はその対象を拡大する措置となる。決定に伴う一連の新たな輸入税率は、9月末まで有効。
新しい対象品目リストには、試験キットとしてコロナウイルスとクロロキン、ヒドロキシクロロキン、アジスロマイシン、免疫グロブリンを対象にしたものが含まれる外、エチルアルコールと純塩化ナトリウム、紙タオル、防護手袋、滅菌装置、注射針、体温計、診断機器といった品目も組み入れられた。
経済省と保健省は今回、国家衛生監督庁(Anvisa)の協力を得てこのリストを作成。メルコスール共通分類(NCM)の51品目コード、合計61の製品に対してブラジルは、工業製品の輸入としては最大となる35%の輸入税率を適用している。
保健省の提案に基づきGecexは、「公共の利益」を理由として9月末まで、一般用使い捨てでプラスチック製の1ml及び3ml、5ml、10ml、20mlの張り付き及び針無しの中国製注射器に対するアンチダンピング関税の適用停止、さらにドイツ製及び中国製、アメリカ製、イギリス製の真空採血管用プラスチックチューブに対するアンチダンピング関税の適用を停止する決議も可決した。
アンチダンピング関税を適用する権利は、外国企業が輸出元の国で販売されている価格以下でブラジルに輸出する場合に課徴される場合のある追加関税である。(2020年3月26日付けバロール紙)