COVID-19の影響でトレーラー業界が製造ラインの80%を停止(2020年4月13日付けバロール紙)

 トレーラーメーカーは2020年3月末から、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより製造ラインのおよそ80%を停止した。その結果、業界は4月から製品の納入が大幅に落ち込むと想定している。業界最大手のランドンは、リオ・グランデ・ド・スル州カシアス・ド・スル市に保有する工場の製造ラインを完全に停止。これに伴い従業員には、集団休暇を実施している。業界では他にもブレラットとファッキーニ、ノマといった企業も同様に、生産規模を縮小して最小限の従業員で製造ラインを維持している。4月に予定していた納品の大部分は、通常在庫品あるいはセミオーダー品である 月間の営業日1日当たりの平均的な納品量は、150台から160台。パンデミック発生前は、平均で250台から260台だった。

 大手から小規模のメーカーまで17州の138社が加盟する全国道路器具生産会社協会(ANFIR)によると、2019年に業界の売上は50億レアルを超えた。だが、加盟企業が地理的にも事業規模の面からも広がりがあるため、同協会は、パンデミックへの対処で統一的な対応を推進できずにいる。Anfirのノルベルト・ファブリス会長によるとメーカー各社は、州政府と市役所が個別に打ち出し統一性を欠くパンデミック対策にも各社がそれぞれ対応することが求められている。「業界の統一した見解は、事務職はホームオフィスで対応するということだけだ。生産活動は、工場のある個別の地域の事情に左右される」と同会長は話す。但しアフターセールスはと部品供給は、通常通りという。

 同協会は当初、2020年に数量ベースで10%の成長を見込んでいた。不況下で業界は3年にわたって前年を下回る状況が続き、大型トレーラーでは製造台数が66%も減少した。2013年にはトレーラーとセミトレーラーの製造台数が7万6,000台を記録したが、2014年から2017年にかけて2万2,000台に減少。2017年の半ばに回復に向かい、2018年と2019年も、回復軌道を維持した。2020年は、不況前の水準に復帰し、6万3,000台だった2019年から10%成長、不況前と比較しても成長すると期待された1年だった。

 「不況下で、民事再生に入る企業が出るなど企業数も減少した。雇用も5万人から3万2,000人に減った。業界を挙げて技術への投資を進め、現在の製造現場は新次元だ。過去の製造台数を、より少ない人員で達成できる」とファブリス会長は言う。業界の大型トレーラーの生産能力は、年間8万台に達しつつあるという。(2020年4月13日付けバロール紙)

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