機械・設備業界の50社が肺換気装置を製造するなどパンデミック対策を推進(2020年4月23日付けバロール紙)

ブラジル機械装置工業会(Abimaq)が加盟企業50社からなるグループを組織し、医療用の小物や医療機器、部品を製造する。同協会のジョゼー・ベローゾ理事長によると、グループに参画する企業は人工呼吸器と肺換気装置に加えて、フェイスシールド、部品及びコンポーネントを製造する外、組み立てシステムの支援と機械加工サービス、部品のレーザー切断、製品の検証試験などのサービスを実施する。

ベローゾ理事長によると、「企業の大半は、今回の異例の生産に対して工場を対応させた。このイニシアティブに対する投資がどのような規模になるかは把握していない」という。

フェイスシールドの製造に向けて準備を進めるメーカーの1社が、ドイツの多国籍企業でサンパウロ州タウバテ市の工場で航空産業用の部品を製造するティッセンクルップ・アウトマタだ。同社は5月中旬までに12万個のフェイスシールドを製造する予定。同社のジョゼー・ウィルマル・デ・メーロ・フィーリョ社長は、同社の組み立て作業をこのフェイスシールドの製造にすべて集約すると話す。

メーロ・フィーリョ社長はさらに、ブラジルでも新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが始まった3月にティッセンクルップは3Dプリンターによるフェイスシールドの製造に着手したが、このプロセスは時間がかかるため、サプライヤーとより迅速な製造を可能にするため連絡を取り合ったと強調した。

「今では組み立てと部品の流通に全てを集約した。これによって、組み立てラインを立ち上げ、この生産に携わる1万人の軍人を割り当てるために陸軍とも連絡を取った。目標は、1日に3,000個から4,000個を生産し、合計12万個を製造することだ」という。

メーロ・フィーリョ社長によると、製品は保健局と受け入れ資格を有する病院に供給される。「バーレ・ド・パライバ市に加え、リオデジャネイロ市とマナウス市にもフェイスシールドを供給する。製品を必要とする当局は、受け入れの登録をする」。

スーパーマーケットや病院で使用される冷蔵設備や冷凍設備向けのコンプレッサーを製造するテクマセ・ド・ブラジル(Tecumseh do Brasil)の場合、人工呼吸器と肺換気装置の検証試験のために研究室の利用を可能にする。同社のオメロ・クレン・ブセロ(Homero Cremm Busnelo)マーケティング及び渉外担当取締役によると、先週、同社はブラジリアに拠点を置く企業でこの種の設備を製造するCPMHと同社の研究室で検証試験を実施する契約を交わした。

「この種の検証試験は余りに独特かつ専門的なため、検証試験を実施する研究所を見つけること難しい。現在、我々は国家衛生庁(Anvisa)と検証試験実施の資格認定を受ける段階にある」と同取締役はコメントした。(2020年4月23日付けバロール紙)

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