今年4月のポウパンサ預金は305億レアルの預金残高で記録更新(2020年5月7日付けエスタード紙)

新型コロナウイルスのパンデミックの影響で経済危機に直面しているにも関わらず、2020年4月のポウパンサ預金は預金額から引出額を差し引いた預金残高は305億レアルを達成、1995年1月から統計を取り始めた以降では、預金残高の月間記録を更新している。

今年3月のサンパウロ平均株価(IBOVESPA)は、マイナス29.9%と過去20年間で最高の下落率を記録、今年初め3か月間ではマイナス36.86%の下落を記録。しかし3月の商業ドルの収益率は15.96%、金投資の収益率は15.24%とハイリスクハイリターンを記録していた。

多くの小規模投資家は、パンデミック危機で収益率が最も低い反面最も安全な投資先であるポウパンサ預金に投資金を回避する傾向となっており、今年3月のポウパンサ預金への預金総額は2,218億6,000万レアル、預金引き揚げ総額は2,096億9,100万レアル、121億6,800万レアルの黒字を記録。ポウパンサ預金残高は8,489億1,900万レアルを記録していた。

非正規雇用者、シングルマザーなどの女性の世帯主、個人・零細企業主、貧困層向け生活扶助の家族手当(ボルサ・ファミリア)並びに社会保障院(INSS)の審査待ちの勤労不可能な高齢者や障害者に対する最低賃金額を支給する継続扶助(Benefício de Prestação Continuada–BPC)申請者の救済目的で月額600レアル支給する緊急補助金(auxílio emergencial)政策の臨時財政支出が4月9日から開始されたこともポウパンサ預金の増加につながった。

今年4月のポウパンサ預金の預金額は2,154億レアル、引出額は1,849億レアル、4月の引出額を差し引いた預金残高は305億レアル、4月のポウパンサ預金の預金残高総額は8,817億レアル、今年初め4か月間の預金残高総額は267億レアルを記録している。

ポウパンサ預金の金利計算は、政策誘導金利 (Selic)の年利が8.5%以下の場合は、月間0.5%の固定金利(年利換算6.17%)プラス過去2年以上継続している0.0%の参考金利(TR)となっている。

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