今年4月の自動車生産は新型コロナウイルスのパンデミックの影響で自動車メーカーの軒並み生産中止で99.3%減少(2020年5月8日付けエスタード紙)

2020年4月の自動車生産は新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、全ての自動車メーカーが生産中止を余儀なくされた影響で、前年同月比99.3%減少に相当する1,800台に留まり、統計を取り始めた63年間で最低の生産台数を記録している。4月の1,800台の自動車生産は、フィアット社のミナス州ベッチン工場の1日分の自動車生産に等しい。

今年初め4か月間のトラックやバスを含む自動車生産は前年同期比39.0%減少の58万7,700台、また自動車輸出は31.0%減少の9万6,200台にとどまって過去20年間で最低の輸出台数まで落ち込んでいる。

今年4月の自動車生産が僅か1,800台に留まったにも関わらず、自動車メーカーやディーラーの新車の在庫は、新車の分割払い開始が2021年や減価販売にも拘らず、12万8,000台と4か月分に相当する過剰在庫となっている。

今年4月の新車販売は前年同月比76.0%減少の5万5,700台。サンパウロ州の新車販売はブラジルの25%を占めていたが、今年4月の新車販売は前年同月の5万8,700台から僅か551台と約100%近く減少、今年初め4か月間の新車販売は前年同期比27.0%減少の61万3,800台に留まっている。

また今年1月の中古車販売は94万6,000台であったが、4月は新型コロナウイルスのパンデミックの影響で必需品以外の小売販売の自粛要請の影響で84.0%減少の15万3,000台に留まっている。

今年4月のバスやトラックを含む新車輸出は前年同月比79.3%減少、前月比76.6%減少の7,200台、今年初め4か月間は前年同期比31.0%減少の9万6,200台に留まっている。

また今年4月の自動車輸出金額は前年同月比69.7%減少の2億5,270万ドル、前月比64.4%減少、今年初め4か月間自動車輸出金額は前年同期比33.5%減少の21億7,600万ドルに留まった。

全国自動車工業会(Anfavea)は連邦政府と40日前から自動車工業界向けの250億レアルのクレジット枠設定で交渉しているが、自動車メーカー、部品メーカーやディーラーはキャッシュフローとして400億レアル~450億レアルを必要としているとLuiz Carlos Moraes会長は説明している。

自動車メーカーは徐々に自動車生産を再開し始めたが、未だに55カ所の自動車工場は操業停止で、9万5,000人の従業員は自宅待機していると全国自動車工業会(Anfavea)のLuiz Carlos Moraes会長は説明している。

Luiz Carlos Moraes会長は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で今年の新車販売台数は未定と語っている一方で、コンサルタント会社IHS Markit 社では、新車生産能力は300万台にも関わらず、今年の新車販売を180万台に留まると予想している。またIHS Markit 社では、今年の世界の新車生産台数は9,000万台から7,000万台と2,000万台の減産を予想している。

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