最終フォーカスレポートは今年のGDP伸び率をマイナス4.11%に下方修正(2020年5月11日付けエスタード紙)

中銀の最終フォーカスレポートによると、2020年のGDP伸び率は前回予想のマイナス3.76%から4.11%と大幅に下方修正、中国湖北省武漢市が発生源の新型コロナウイルスのパンデミックが発表された2月初めから13週連続で下方修正されている。しかし最も悲観的な見方をしている銀行では今年のブラジルのGDP伸び率をマイナス9.0%と予想している。

世界銀行の今年のブラジルの国内総生産(GDP)伸び率を新型コロナウイルスのパンデミックの影響でマイナス5.0%と予想。国際通貨基金(IMF)のマイナス5.3%の予想よりも中銀のGDP伸び率マイナス4.11%は、非常に楽観的な見方をしている。

2021年のGDP伸び率は3.20%増加に据え置いたが、最も悲観的な予想は1.10%増加、2022年は0.50%増加、2023年1.00%増加、2024年のGDP伸び率は1.00%増加を予想している。

今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前回予想の1.97%から1.76%に修正、2021年は3.25%を予想。今年のインフレ指数の中央目標値4.0%、許容最低値2.50%を下回る予想となっている。また2021年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想3.30%から3.25%に下方修正。来年のインフレ中央目標値は3.75%、許容インフレ目標値は2.25%~5.25%となっている。

先週ブラジル地理統計院IBGEでは、今年4月のIPCA指数をマイナス0.31%のデフレを記録して1998年8月以降では最低のインフレ指数を記録、今年初め4か月間の累計IPCA指数は0.22%に留まっている。

1か月前のフォーカスレポートでは、今年末のレアル通貨に対するドルの為替はR$4.60であったが、最終フォーカスレポートではR$5.00を予想しているにも関わらず、現在はR$5.80前後で推移している。最も悲観的な予想はR$6.30を予想している。

先週6日中銀の通貨政策委員会(Copom)は、新型コロナウイルのパンデミック対応として、ブラジル経済の活性化を目的に現在3.75%の政策導入金利(Selic)を全会一致で、一挙に0.75%引下げ、過去最低となる3.00%に決定。最終フォーカスレポートでは今年末のSelic金利を前回予想の2.75%から2.50%に下方修正。2021年も3.75%から3.50%に修正している。

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