ブラジルの観光業界はパンデミック危機ですでに625億レアルの被害を被る(2020年5月12日付けエスタード紙)

全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)の調査によると、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、3月11日の定例記者会見で「新型コロナウイルスはパンデミック(世界的大流行)」と認めた後の3月15日~5月10日の約55日間のブラジルの観光業界の損害総額は625億6,000万レアルに達している。

「3月中旬以降の観光サービス業界は、新型コロナウイルス感染拡大のパンデミック危機で、外出自粛措置、国境封鎖、海外渡航禁止、ホテル、イベント、大会議制限などの影響で奈落の底に落ちた。ブラジルも海外の観光業界と同様の壊滅的なダメージを受けた」と観光・商業連合(CNC)経済課エコノミストのFábio Bentes氏は説明している。

観光・商業連合(CNC)では、ブラジル国内の主要16空港の搭乗客は80%以上減少、また国内および海外ルートの搭乗キャンセル率は3月初めの4.0%から3月末には93%に達していた。また3月中旬以降の2週間の観光業界の損害は134億レアルに達したと見込まれている。

3月に続いて4月の1か月間の観光業界の損害は369億4,000万レアル、5月初め10日間の損害は122億4,000万レアルに達している。

「今は未だ分析するには早すぎるが、ブラジルの観光業界が年内に回復基調になるのは難しい。観光業界は必需品以外の営業自粛措置の対象であり、今後数か月間以内の解除は厳しい」とFábio Bentes氏は悲観的な見方をしている。

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