COVID-19パンデミック危機の影響で、今年第1四半期のGDP伸び率はマイナス1.5%を記録(2020年5月29日付けエスタード紙/IBGEサイトより抜粋)

COVID-19パンデミック危機が顕著になった3月下半期から開始された各地方政府による外出自粛令並びに必需品以外の営業自粛要請で、消費の需要低下、製造業部門の生産中止、困難なクレジットのアクセス並びにロディスティック問題などの要因で、多種多様な部門で壊滅的なダメージを受けていた。

一般消費部門、サービス部門や工業部門が家滅的な影響で、2020年第1四半期のGDP伸び率は前半期比マイナス1.5%を記録、2015年第2四半期のGDP伸び率マイナス2.1%以降では最大の落込みを記録している。

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が3月11日の定例記者会見で「新型コロナウイルスはパンデミック(世界的大流行)」と認めた後の3月15日から3月末までの僅か15日間の国内総生産に与えたインパクトの悪影響で、今年第1四半期のGDP伸び率はマイナス1.5%に結びついた。

ブロードキャストプロジェクションの調査によると、今年第2四半期のGDP伸び率はマイナス11.0%と二桁台の落込みを予想、今年のGDP伸び率は、前年比マイナス6.05%と過去最大のマイナス成長を見込んでいる。

今年3月16日から開始された必需品以外の営業自粛要請措置で、ショッピングセンター、レストランやバーの閉鎖、閑散とした空港、交通渋滞のない大都市などの状況で国内経済が顕著な停滞に見舞われており、また今後のパンデミック危機の先行き不透明感で今後の経済予測ができない状態となっている。

今年第1四半期の工業部門のGDP伸び率は、前四半期比マイナス1.4%、GDPの74%を占めるサービス業部門は、マイナス1.6%を記録した一方で、農畜産部門のGDP伸び率は0.6%増加している。

今年第1四半期の農畜産部門のGDP伸び率は唯一0.6%増加を記録したが、第2四半期のGDP伸び率も中国の大きな需要が牽引して、プラスを継続するとXP Investimentos社エコノミストのVitor Vidal氏は予想している。

今年第1四半期の一般消費部門のGDP伸び率は外出自粛令の影響で、前四半期比マイナス2.0%を記録。今年3月並びに4月の労働手帳に記載される正規雇用労働者が110万人解雇され、また4月末までに非正規雇用労働者も150万人が職を失っている。

リオカトリック大学教授でGenial Investimentos 社エコノミストのJosé Márcio Camargo氏は、パンデミック危機による経済リセッションで今年のGDP伸び率はマイナス7.0%を予想、また年末の失業率は16.0%~18.0%に上昇すると予想している。

2020年第1四半期のGDP伸び率は前四半期比マイナス1.5%、前年同四半期比ではマイナス0.3%、過去1年間では0.9%増加、第四1半期の国内総生産高は1兆8,000億レアルを記録している。

前期同様に農畜産部門は0.6%増加、1.9%増加、1.6%増加、1197億レアル、また鉱工業部門マイナス1.4%、マイナス0.1%、0.7%増加、3,055億レアルであった。

サービス業部門マイナス1.6%、マイナス0.5%、0.9%増加、1兆1,000億レアル、国内総固定資本形成(FBCF)部門3.1%増加、4.3%増加、3.0%増加、2,851億レアルであった。

前期同様に今年第1四半期の一般消費部門のGDP伸び率はマイナス2.0%、マイナス0.7%、1.3%増加、1兆2,000億レアル、公共投資部門のGDP伸び率は0.2%増加、0.0%、マイナス0.4%、3,435億レアルとなっている。

 

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