1日発表の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年第1四半期のGDP伸び率はマイナス1.5%を記録したために、2020年のGDP伸び率は、前回予想のマイナス5.89%からマイナス6.25%と大幅な下方修正を余儀なくされたが、4週間前の予想はマイナス3.76%であった。
ブラジル地理統計院(IBGE)が先週金曜日に発表した今年第1四半期のGDP伸び率は、3月下半期からの新型コロナウイルスのパンデミック危機の影響にも関わらず、予想を上回るマイナス1.5%を記録していた。また今年第2四半期のGDP伸び率は更に悪化が予想されている。2021年のGDP伸び率は前回同様の3.50%増加に据え置かれた。
経済省経済班の今年のブラジルのGDP伸び率は、マイナス4.7%を予想しているが、 国際通貨基金(IMF)では今年のブラジルのGDP伸び率マイナス5.3%、 世界銀行のマイナス5.0%よりも楽観視した予想となっている。
今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、パンデミックで一般消費者の需要減少の影響で、前回予想1.57%から1.55%に下方修正したが、1か月前の予想は1.97%であった。今年のインフレ指数の中央目標値4.0%、許容最低値2.50%を下回る予想となっている。
ブラジル地理統計院の発表によると、今年4月のIPCA指数はマイナス0.31%と統計を取り始めた1998年以降では最低のインフレ指数を記録、今年初め5か月間のIPCA指数は僅か0.22%となっている。
先月6日に中銀の通貨政策委員会(Copom)は、新型コロナウイルのパンデミック対応として、ブラジル経済の活性化を目的に現在3.75%の政策導入金利(Selic)を全会一致で、一挙に0.75%引下げ、過去最低となる3.00%に決定。今年末のSelic金利は2.25%が予想されている。