2020年5月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、1998年8月のマイナス0.51%以降では最大のデフレーションとなるマイナス0.38%を記録、5月のIPCA指数の比較ではブラジル地理統計院IBGEが統計を取り始めた1980年以来では最大のデフレーションを記録している。
Valor Data社の48金融機関対象の調査によると、今年5月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)の平均予想値はマイナス0.46%のデフレ予想を下回っている。昨年5月のIPCA指数は0.13%、5月の過去12か月間のIPCA指数は1.88%と4月の2.40%から0.50%以上減少している。今年初め5か月間のIPCA指数は0.16%に留まっている。
IPCA指数を構成する9項目のうち5項目でデフレを記録、5月の最も比重の大きい輸送サービス資本部門のIPCA指数はマイナス1.90%を記録して5月のインフレ指数の0.38%を下げている。
輸送サービス資本部門を構成する燃料セクターでは、ガソリンのマイナス4.35%が牽引してマイナス4.5%を記録して、インフレ指数を0.20%下げている。またエタノールセクターはマイナス5.96%,ディーゼル燃料セクターはマイナス6.44%を記録している。また5月の航空運賃は、covid-19パンデミック危機の影響でマイナス27.14%でインフレ指数を0.8%引下げている。
5月のIPCA指数でデフレを牽引している項目に住居部門はマイナス0.25%を記録して、インフレ指数を0.04%引下げ効果に繋がっている。住居部門のうち電力エネルギーセクターは、国家電力庁(Aneel)が電力料金のグリーン料金据置を決定したためにマイナス0.58%を記録している。
一方5月の食品・飲料部門のIPCA指数は0.24%増加、家財道具・住宅管理部門は0.58%増加、教育部門は0.02%増加、通信部門は0.24%増加している。衣類・履物部門はマイナス0.58%、医療・健康部門はマイナス0.10%、娯楽・文化部門はマイナス0.24%を記録している。que ficou
5月のIPCA指数関連で最も物価上昇を記録したのは、玉ねぎの30.08%急騰、マンゴー22.43%、ジャガイモ16.39%、一方最も物価が下落したのは航空運賃のマイナス27.14%、カボチャのマイナス18.79%、人参はマイナス14.95%を記録している。
5月の都市部でのインフレ指数比較では、ベロ・オリゾンテ市のIPCA指数はマイナス0.60%、ガソリン価格がマイナス6.61%,航空運賃のマイナス28.14%がデフレを牽引した。一方レシーフェ市のIPCA指数はマイナス0.18%、玉ねぎの31.31%上昇、新車1.86%増加した一方で、ガソリン価格がマイナス3.59%を記録していた。