6月のポウパンサ預金の純預金残高は205億3,400万レアルを記録(2020年7月6日付けヴァロール紙などから抜粋)

新型コロナウイルスのパンデミック危機の影響で、過去に事例がないほどのハイリスクハイリターンの可能性がある金融投資が存在するにも拘らず、小規模投資家は、パンデミック直後から安全港として知られている投資収益率が非常に低いポウパンサ預金の安全志向傾向となっている。

2020年6月のポウパンサ預金への預金残高から引出残高を差し引いた純預金残高は205億3,400万レアルを記録、5月の372億100万レアルから大幅に減少したものの継続して安全志向となっている。昨年6月のポウパンサ預金の純預金残高は24億9,800万レアルの8倍に相当する預金残高を記録している。

今年初め2か月間のレアル通貨に対するドル高の為替、記録的な株価の上昇などの要因で、ハイリスク・ハイリターンの投資先に大きな資金が流入した一方で、ロウリスク・ロウリターン商品のポウパンサ預金は、引出額が預金額を159億レアル上回っていた経緯があった。

しかしブラジル国内での新型コロナウイルス感染拡大に反比例して、投資シナリオが一変して反転、多くの投資家は、3月後半からポウパンサ預金に資金を逃避しだした結果、3月のポウパンサ預金の純預金額は122億レアルとプラスを記録していた。

今年4月のポウパンサ預金の純預金額は305億レアルと3月の122億レアルの2.5倍以上に増加、5月は4月の305億レアルを65億レアル上回って2か月連続で月間記録を更新していた。

今年上半期のポウパンサ預金の純預金残高は844億3,500万レアル、6月の純預金残高は5月の9,210億6,600万レアルから6月のポウパンサ預金の利払い20億3,700万レアルを合わせると9,436億4,000万レアルに達している。

今年6月のポウパンサ預金の資金をブラジル貯蓄貸付システム(SBPE)で運用する金融機関は144億3,500万レアルの純益、ブラジル農村貸付システム(SBPR)で運用する金融機関は60億9,800万レアルの純益を上げている。

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