COVID-19パンデミックから4ヶ月が経過、電力エネルギー消費は徐々に回復傾向を示しており、また電力エネルギー料金の滞納レベルは通常のレベルに接近してきていると国家電力庁(Aneel)は発表している。
今年4月並びに5月の電力エネルギー消費は前年同月比10%以上減少していたが、6月の電力エネルギー消費は、4.6%減少と落込み幅が減少とブラジル電力取引市場(CCEE)の統計に表れている。「電力エネルギー消費は都市での経済活動の回復に伴って電力消費が上昇してきている」と
今年7月の電力エネルギー消費は、多くの製造業部門の生産再開に伴って前年同月比0.1%増加の63.1ギガワットをブラジル電力システムオペレーター(ONS) は予想している。
鉱山エネルギー省(MME)の計算によると、COVID-19パンデミック直後の今年4月の電力料金の延滞は10%に達したが、6月の延滞率は昨年同月の1.9%を上回たものの3.0%まで減少している。COVID-19パンデミック以降の電力料金の滞納総額は40億レアルのインパクトに相当している。
6月末にCOVID-19パンデミック対応策として、電力エネルギー配給部門への緊急クレジットとして148億レアルが承認された。「Covidアカウント」と呼ばれるこのクレジットは、国内で配電事業を展開するディストリビューター53社のうち50社が参加、公立銀行と民間銀行の16行がクレジットに関与している。
今年1月の電力エネルギー消費は前年比マイナス3.7%の65.3ギガワット、2月はマイナス1.4%、3月はマイナス1.2%、4月はマイナス12.1%、5月はマイナス10.9%、6月はマイナス4.6%の56.9ギガワットに回復していた。
コンサルタント会社Thymos社のJoão Carlos Mello社長は、2020年の月間平均の電力エネルギー消費は前年比2.7%減少を予想、しかし2021年は7.3%増加の70.8ギガワットを予想しているが、ブラジルの国内経済の回復が遅れた場合の今年の電力エネルギー消費は前年比3.7%減少、2021年は3.9%増加の67.8ギガワットを予想している。