資源大手ヴァーレ社の2020年第2四半期の鉄鉱石生産は、COVID-19パンデミックで操業で影響を受けたにも関わらず、前年同期比5.5%増加の6,759万トンを記録、昨年第2四半期の鉄鉱石生産は6,400万トンであった。
ヴァーレ社は年初の今年の鉄鉱石生産を3億3,000万トンを見込んでいたが、COVID-19パンデミックの影響で3億1,000万トンに下方修正を余儀なくされるものの、許容範囲内の生産は達成可能と見込んでいる。
今年の第2四半期生産レポートによると、COVID-19パンデミックの影響によるヴァーレ社の今年の鉄鉱石生産は980万トン減少を予想。第2四半期の鉄鉱石減産は350万トン、今年下半期は630万トンの減産が見込まれている。
第2四半期の鉄鉱石減産はイタビーラ鉱山での12日間の操業停止、パラー州‐マラニョン州の北部システムのCOVID-19の実験用プロトコル採用による鉱山労働者の欠勤。ミナス州のチンボペーバ鉱山やヴァルジェン・グランデ工場のパレット生産もCOVID-19の影響を受けている。
伝統的にヴァーレ社の鉄鉱石生産は、雨季の上半期よりも乾季の下半期に増加。2016年末から操業開始したパラー州カラジャス鉱山S11Dシステムの含有量の高い鉄鉱石生産は、上半期は長雨の影響で大幅な生産減少を余儀なくされていたものの、今年は8,500万トンが見込まれている。年間生産能力が600万トンのカラジャス鉱山のSerra Leste鉱山は第4四半期から操業再開が予定されている。
ヴァーレ社の今年第2四半期の鉄鉱石販売は前年同期比12.0%減少の5,460万トンであったが、前四半期比では5.7%増加、また第2四半期の鉄鉱石並びにパレット販売は13.0%減少の6,150万トン、今年のパレット販売は3,000万トン~3,500万トンと年初の3,500万トン~4,000万トンと500万トン下方修正をしている。