民間銀行の第2四半期の純益は39.4%下落(2020年8月4日付けヴァロール紙)

ブラジルの民間大手銀行のイタウー銀行、ブラデスコ銀行並びにサンタンデール銀行の2020年第2四半期の純益は、COVID-19パンデミックによるクレジット部門の不渡りに対する貸倒引当金の大幅な積み上げの影響で、前年同期比39.4%下落の102億1,400万レアルに留まっている。

今年第2四半期の3大民間銀行の不良貸付残高(PDD)総額は、COVID-19パンデミックによる影響で前四半期の202億1,900万レアルから231億9,400万レアルと30億レアル増加、前年同期比では124%増加を余儀なくされている。

しかしイタウー銀行は今年第1四半期の貸倒引当金は保守的なレベルであったが、第2四半期は削減した。ブラデスコ銀行は第1四半期の貸倒引当金は通常よりも引上げたが、第2四半期は更に引上げている。COVID-19パンデミックの影響の様子見のサンタンデール銀行の第2四半期の貸倒引当金は他行より少なかった。

3大民間銀行は通常よりも大幅な貸倒引当金を手当したが、先週サンタンデール銀行のセルジオ・リアル頭取は、V字型の経済回復シグナルの兆候があると最も楽観的な見方をしている。ブラデスコ銀行のオクタヴィオ・デ・ラザリ・ジニオール頭取は、最悪の時期は過ぎ去った様子であるが、パンデミックの第2波を注意深く見守る必要を指摘している。

我々は危機脱出を確信して準備はできている。経済回復は連邦政府の経済政策に依存しており、今年第2四半期はブラジルの歴史で最悪であったが、経済回復のシグナルは現れてきているとイタウー銀行のカンジド・ブラシェル頭取はコメントしている。

3大民間銀行は企業の需要に伴って、第3四半期からクレジット部門の拡大戦略を採っており、6月末のクレジット残高は3月末よりも1.7%増加の1兆9,400億レアル、過去12か月間では17.96%増加している。

今年第2四半期の3大民間銀行のファイナンスマージンは,前年同期比8.67%増加の480億8,000万レアルを記録している。一方第2四半期のサービス収入は、特にクレジットカード並びに投資ファンド管理手数料など前年同期比8.62%減少の216億3,200万レアルに留まった。
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3大民間銀行の第2四半期の人件費やアドミニストレーションフィー総額は、銀行業務の減少に伴って前年同期比4.16%減少の287億5,900万レアルに留まった。

サンタンデール銀行並びにブラデスコ銀行は、年内に400店舗の支店を閉鎖してコスト削減を図るが、イタウー銀行は昨年に大幅な点を削減を図ったために、今年の店舗閉鎖は積極的には行わない。

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