海外投資家のブラジルへの投資は他の新興国よりも遅れるか(2020年8月17日付けヴァロール紙)

国際ファイナンス協会(IIF)のエコノミストは、財政危機問題やCOVID-19パンデミック危機などの要因で、海外投資家にとってブラジルへの投資は他の新興国が優先されるため遅れると予想している。

COVID-19パンデミックの影響で、海外投資家の今年上半期の新興国へのポートフォーリオ投資は逃避したが、ブラジルへの投資がパンデミック前に戻るのは、他の新興国の後になると国際ファイナンス協会(IIF)エコノミストのJonathan Fortun氏は予想している。

今年6月末の海外投資家による投資金引き揚げ総額は、255億ドルと6月はCOVID-19パンデミック開始からの3月から初めて投資金流入は流出を上回ったが、投資金引き揚げ総額255億ドルはメキシコの137億ドルの2倍を記録している。

今年6月の海外投資家によるブラジルの金融投資は、昨年11月以来初めてプラスに転じたが、昨年の海外投資家によるブラジルの確定金利付き投資は、9ヶ月間はマイナスを記録していた。

連邦政府によるCOVID-19パンデミック対策が明確でないために海外投資家のブラジルへの投資意欲をそいでいる。またレアル通貨に対するドル高の為替は、東南アジアや中央ヨーロッパよりも投資意欲を減衰させるとエコノミストは指摘している。

ブラジルは今年6月に海外で35億ドルのブラジル外債を1回だけ発行したにも拘らず、ブラジル外債の需要は供給量の9.75倍に達していた経緯があった。

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