全国工業連合会(CNI)の8月3日~13日の加盟企業1890社の企業経営者を対象とした調査によると、2020年7月の鉱工業部門の生産関連指数は3ヶ月連続で回復傾向を示しており、COVID-19パンデミック前の水準に近づいてきている。
今年7月の鉱工業部門の生産指数は、59.4ポイントと6月の52.8ポイントから5.0ポイント以上上昇、COVID-19パンデミックの影響で大幅に落ち込んでいた数か月前から力強い回復傾向を示している。
今年7月の鉱工業部門生産は、前月比で2010年3月以降では最高の上昇率を記録したにも拘らず、6月の生産レベルがCOVID-19パンデミックの影響を受けて、非常に低かったことが要因となっている。
また7月の鉱工業部門の生産回復以外にも雇用レベルが50.9ポイントに上昇して、COVID-19パンデミック前の今年2月以降で初めて50ポイントを上回った。6月の雇用レベルは46.9ポイントであったが、4月は38.2ポイントまで減少していた。
また今年7月の鉱工業部門の設備投資指数(UCI)は、前月の62ポイントから67ポイントに急上昇してCOVID-19パンデミック以前の水準に接近しており、今年2月並びに昨年7月よりも1.0ポイント減少している。
7月の在庫指数は継続して在庫コスト削減に伴って、減少傾向を示す45.5ポイントまで減少して、目標在庫指数の46.0ポイントを下回っている。
今年7月の鉱工業部門の企業経営者の景況感指数は既に50ポイントを突破、8月の需要見通しは7月よりも4.8ポイント上昇の61.4ポイント、また8月の輸出見込み指数は、前月比1.3ポイント上昇の52.4ポイントに上昇している。
8月の企業経営者の原材料購入見込み指数は、前月比4.4ポイント上昇の58.7ポイント、雇用見込み指数も4か月連続で上昇、前月の50.4ポイントから53.5ポイントに上昇している。
8月の投資見込み指数は前月比4.3ポイント上昇の51.0ポイント。4月から14.3ポイント上昇して過去平均の49.4ポイントを突破したが、2019年8月よりも3.1ポイントの減少に留まっている。