2009年のルーラ政権の経済成長加速プログラム(PAC)の大衆住宅建設"私の家、私の暮らし Minha Casa Minha Vida"に替わる“ブラジルシンボルカラー大衆住宅 緑と黄色の家 Casa Verde e Amarela”プログラムは、今日25日にジャイール・ボルソナロ大統領によって発表。国会での暫定令の承認待ちとなっている。
COVID-19パンデミック対応の緊急援助政策など戦時予算承認で、連邦政府の財政が更に悪化している中、政策誘導金利(Selic)が過去最低の2.0%まで低下に伴って、住宅向けクレジットの勤続期間保障基金(FGTS)の金利も減少するために、大衆住宅購入を欲している低所得家族向け新プログラムを推進する。
ブラジルの北部地域並びに北東部地域の家庭収入が月額2,000レアル迄の家族に対して0.5%の金利削減、2,000レアル~2,600レアルの家族に対して0.25%の金利削減、勤続期間保障基金(FGTS)のシェアホルダーの金利は4.25%、その他は4.5%が予定されている。
“ブラジルシンボルカラー大衆住宅 緑と黄色の家 Casa Verde e Amarela”プログラム発表で、「人間開発指数(HDI)の低い北部地域並びに北東部地域に対しては特例が適用される」とロジェリオ・マリーニョ地域開発は強調していたが、パウロ・ゲーデス経済相はセレモニーに参加していなかった。
新プログラム向けファイナンス金利安に加えて、他の地域では月収が2,000レアル以下に限らてれいるが、北部地域並びに北東部地域に限って、月収が2,600レアルの家庭がファイナンスを享受できる。またファイナンスを受けられる住宅価格も底上げされる。また固定給以外のグループにもファイナンスが適用される。
ブラジルシンボルカラー大衆住宅プログラムは、土地の規則化や住居の改善にも取り組み、バスルーム不足などの問題にも対応。プログラム目標は2024年までに200万戸の住宅を規則化し、40万戸の住宅設備改善を促進する。
ブラジルシンボルカラー大衆住宅プログラム向けファイナンスは、勤続期間保障基金(FGTS)から250億レアル、社会開発ファンド(FDS)から5億レアルを調達、2024年末までに直接、間接並びに付随雇用として230万人に雇用創出が見込まれている。18万5,000戸の契約住宅の継続、10万戸の住宅再開、都市化プロジェクトの継続を確実にするために、来年の連邦総予算(OGU)から24億レアルが見込まれている。
ジャイール・ボルソナロ政権発足した2019年の連邦政府は、財政立て直しのために、大半の大衆住宅建設"私の家、私の暮らし Minha Casa Minha Vida"向け投資を中止したにも関わらず、57億8,000万レアルを住宅プログラムに投資している。
昨年の大衆住宅建設向け57億8,000万レアルのうち50億レアルは月収が1,800レアル迄の所得層の大衆住宅建設に充てられた。2019年のFGTSの住宅ファイナンスは620億レアル、今年は610億レアル、そのうち250億レアルはブラジルシンボルカラー大衆住宅プログラム向けファイナンスに充てられる。