ボルソナロ大統領は、緊急補助金支給を12月までの延長発表(2020年9月1日付けエスタード紙)

 1日にジャイール・ボルソナロ大統領は、連邦政府によるCOVID-19パンデミック対応の月額600レアルの緊急補助金(auxílio emergencial)支給を12月までの延長を発表したが、今後の支給額は50%の300レアルに減少して支給される。

年末まで延長される緊急補助金(auxílio emergencial)の300レアル支給は、平均支給月額が190レアルのボルサ・ファミリアプログラムの平均支給額を50%上回っており、9月から12月まで月額300レアル支給は、貧困層を中心に大統領の大衆人気増加につながると見込まれている。       

「連邦政府にとって月額600レアルの緊急補助金支給は、更なる財政悪化に繋がるにも拘らず、300レアルは全ての必需品購入には不十分ではあるものの息をつける金額を満たしている」とボルソナロ大統領は説明している。

当初の緊急補助金支給政策はCOVID-19パンデミックの緊急対応策として、今年4月~6月の3か月間に月額600レアルの支給で終了する予定であったが、連邦政府はパンデミック継続で7月並びに8月も600レアルの支給延長を余儀なくされていた。600レアルから300レアルの支給金額変更に対して、連邦政府は即時の有効性を持つ暫定措置令(MP)の発効が必要であった。

緊急補助金政策の再度の4か月間の延長は、ジャイール・ボルソナロ大統領の支持率が政権発足以来最高の支持率上昇に結びつく主要な要因となっている。

緊急補助金政策は、COVID-19パンデミック対応政策の中でも2544億レアルと唐突した歳出総額に達しており、600レアルの8月までの5回の緊急補助金支給は、ブラジルの人口の3分の1に相当する6700万人が恩恵を受けていた。

アルボラーダ宮での緊急補助金政策の4か月間の延長による連邦政府の歳出総額は900億レアルの追加になると極力支給額を抑えたかった経済省のパウロ・ゲーデス財務相は苦渋の選択を余儀なくされていた。

 パウロ・ゲーデス経済相は、ボルサ・ファミリアプログラムに替わるRenda Brasil(ブラジル所得)プログラムをジャイール・ボルソナロ大統領に提出して、現存する4プログラムの消滅を示唆していた。   

しかしボルソナロ大統領は、ゲーデス経済相が消滅を推奨している非効率で不必要と見なされている最低サラリーの2倍までの低所得や見習いの中間層の若者が受給権利を擁しているサラリーボーナス(abono salarial)の廃止は年間200億レアルの歳出削減に結びつくにも拘らず、ミナス州を訪問中のボルソナロ大統領は、貧困層から最貧困層に移すわけにはいかないとゲーデス経済相の提案を拒否している。

昨日連邦政府は2021年度予算を発表したが、来年はボルサ・ファミリアプログラム強化のための予算は総額349億レアル、COVID-19パンデミック前よりも200万世帯増加の1,520万世帯が恩恵を受けると見込まれている。

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