8月の鉱工業生産は前月比3.2%増加(2020年10月2日付けヴァロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)の鉱工業部門生産調査(PIM)によると、鉱工業部門はCOVID-19パンデミックによる壊滅的な減少から4ヶ月連続増加を記録、2020年8月の鉱工業生産は前月比3.2%増加を記録している。

Valor Dataによる8月の鉱工業生産調査によると、8月の平均生産伸び率は4.0%、最低予想は1.3%増加、最高予想は7.0%と非常に大きな開きが生じていた。

COVID-19パンデミック開始の今年3月の鉱億業部門生産は前月比マイナス9.3%、4月は更に悪化してマイナス19.5%を記録していたが、5月から外出自粛要請や必需品以外営業や工場稼働規制の緩和で8.7%増加に転じていた。6月の9.7%増加、7月も8.3%増加していた。

今年8月の鉱工業部門生産は5月から4ヶ月連続で増加に転じているが、COVID-19パンデミックによる外出自粛要請開始による鉱工業部門の生産減少の回復には至っていない。今年8月の鉱工業部門生産は前年同月比マイナス2.7%、今年初め8か月間もマイナス8.6%、8月の過去12か月間の累計生産はマイナス5.7%を記録している。

今年8月の鉱工業部門生産を牽引したのは、耐久消費財生産で前月比18.5%と二桁増加を記録したにも関わらず、前年同月比ではマイナス7.7%と依然として大幅な落ち込みを記録している。

COVID-19パンデミック開始の3月からの各地方自治体による外出自粛要請に沿って、製造メーカーは時間短縮、レイオフ並びに賃金カットを余儀なくされていたが、5月からの外出自粛緩和措置で、回復プロセスに突入していた。

また8月の鉱工業部門の資本財生産は前月比2.4%増加した一方で、前年同月比ではマイナス16.9%と依然として二桁台の落込みを記録して回復途上となっている。

8月の鉱工業部門の非耐久消費財生産は前月比僅か0.6%増加、前年同月比は依然としてマイナス7.0%を記録している。前期同様に中間財生産は2.3%増加、前年同月比では1.9%増加している。
8月の鉱工業部門生産では特に自動車セクター、石油派生品セクター並びに鉱業セクターが牽引、調査対象の26セクターのうち16セクターが前月比で増加している。

8月のトラックやバスを含む自動車セクター生産は前月比19.2%増加したが、2月比では依然として22.4マイナス22.4%に落ち込んでいる。今年5月~8月の4ヶ月間の新車生産は前年同期比901.6%増加している。

8月の石油派生品セクター生産は前月比3.9%増加、鉱業セクターは2.6%増加、ゴム・プラスティックセクターは5.8%増加した一方で、医薬品・医薬化学セクターはマイナス9.7%、香水・衛生用品・清掃用品セクターはマイナス9.7%と大幅に落ち込んでいる。

 

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