ジェトロサンパウロ並びにブラジル日本商工会議所共催、在サンパウロ日本国総領事館協力による「第3回アフターコロナに向けた取組に関する報告会(意見交換会)」は、2020年10月14日午前9時30分から10時30分まで70人以上が参加して開催された。
講師に商工会議所イノベーション・中小企業委員会副委員長のブラジル・ベンチャー・キャピタルの中山充代表取締役を迎えて、『 ブラジルにおけるCovid-19のスタートアップへの影響: パンデミックが推し進めるブラジルでのデジタルトランスフォーメーション』と題して講演、ジェトロサンパウロ事務所の松平史寿子次長が司会を務めた。
中山充代表取締役は、COVID-19に関連したブラジルのスタートアップ・新サービスとして、COVID-19のソーシアルディスタンス関連ビッグデーター公開のInloco社、COVID-19関連の自宅検査サービスのTestfy社、遠隔医療サービスのTelavita社、フルラインの遠隔医療サービスのVida Class社、ユニコーン企業となったVTEX社、デジタルバンキング事業で飛躍的に増加しているNeon社、企業向けプリペイドクレジットカード事業のContaSimples社、ドローンでアグロビジネス効率化推進のARPAC社の事業内容を紹介した。
また2011年以降のブラジル国内のスタートアップ企業関連のM&A件数の推移、過去最高となる2020年のブラジル国内のIPO件数、主なIPO企業としてマガジン・ルイザ社の買収されたクーポン割引事業のMéliuz社、サブスクリプションサービスのWINE社、ファッションオークションサイトのejoei社、不動産管理手続き事業のHOUSI社紹介。COVID-19パンデミックでブラジルの新規自営業者数は過去最高。人口2億人並びに経済規模トップ10の魅力的な投資対象のブラジルについて説明。
商工会議所イノベーション・中小企業委員会の活動内容を紹介して参加を呼び掛けた。またコーディネーターを務める日本のスタートアップ企業向けジェトロ・グローバル・アクセラレーション・ハブの内容を紹介した。
質疑応答では、オンラインセールスの増加に伴う物流ロディステック部門への投資。スタートアップ企業の増減傾向。ブラジルのスタートアップ企業の増加分野。ブラジルのスタートアップ企業への国別投資状況。大企業のスタートアップ企業への投資増加の理由。ブラジルのスタートアップ企業の日本で成功する新サービスなどが挙げられた。