全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、経済動向の指標の一つである2020年10月のセメント販売は、前年同月比14.8%増加の600万トンを記録、今年初め10か月間のセメント販売は、前年同期比10.3%の5,050万トンを記録している。
今年10月のセメント販売が前月比で二桁増加した要因として、COVID-19パンデミック対応の月額600レアルの緊急補助金(auxílio emergencial)による自宅の改修工事並びに住宅販売リリース軒数の増加が牽引した一方で、今後300レアルに下げられる緊急補助金は、今後のセメント販売減少に繋がると業界関係者は予想している。
10月の1日当たりの平均セメント販売は、前年同月比で19.4%増加の25万3,400トン、前月比では僅か0.1%の微増に留まっている。
また10月の過去12か月間のセメント販売は5,929万7,000トンに達している。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響でセメントの国内販売は第1四半期に前年同期比-0.3%の1,263万5,000トンに留まっていた。
今年上半期のセメント販売は、無許可による自宅や小売店舗建設、住宅建設再開が需要の80%を占め、今年上半期の国内のセメント販売は前年同期比3.6%増加の2,690万トン、残りの20%はインフラ整備向け建設部門が占めた。