COVID-19パンデミックでブラジル国内の観光業界の損害は416億レアル(2020年11月17日付けエスタード紙)

サンパウロ州商業連盟(Fecomercio-SP)の調査によると、今年3月から9月のCOVID-19パンデミックの影響を受けていた6か月間のブラジル国内の観光業界の損害総額は、特に航空業界の落込みが牽引して前年同期比マイナス44.0%の売上減少に相当する416億レアルに達している。

今年9月の観光業界の売上は、前年同月比マイナス37.6%に相当する86億レアルに留まって、損害総額は52億レアルに達している。今年初め9か月間の損害総額は、前年同期比マイナス34.1%に達している。

今年9月の観光業界のうち航空輸送部門の売上は、前年同月比マイナス64.6%を記録したが、7月のマイナス78.1%、8月のマイナス68.8%から徐々に回復傾向を示している。

COVID-19パンデミックの影響を受けて、今年3月~9月の航空輸送部門の売上減少は需要減少だけに留まらず、54.5%の航空便減少も減少に拍車をかけていたと民間航空庁(Anac)は指摘している。

またCOVID-19パンデミック対応の各地方自治体の外出自粛要請の影響で、9月の観光業部門の宿泊・外食部門の売上は前年同月比マイナス37.3%、教養・スポーツ・リクレーション部門はマイナス24.4%、レンタカー部門はマイナス14.8%それぞれ大幅な損害を被っている。

商業部門並びにサービス部門の売上は下半期初めから回復傾向が顕著となってきているにも拘らず、観光業界の回復が遅れているために、観光業者向けクレジット拡大や連邦政府による救済プログラムをサンパウロ州商業連盟(Fecomercio-SP)は示唆している。

サンパウロ州商業連盟(Fecomercio-SP)の調査によると、COVID-19パンデミック終焉後、調査対象の3分の1は旅行を希望しており、観光業者にデジタルチャンネルの保持、キャンセルや再予約の柔軟性、払い戻しの可能性の適応などを指摘している。

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