経済省の第5次隔月決算収支レポートによると、中銀、国庫庁並びに社会保障院(INSS)で構成される中央政府の2020年の財政プライマリー収支赤字は、前回予想よりも164億レアル減少の8446億レアルに下方修正しているが、前回9月のレポートでは8,610億レアルの赤字を見込んでいた。
下方修正された最新の今年の財政プライマリー赤字8,446億レアルはGDP比11.5%に減少していると経済省のWaldery Rodrigues特別長官は指摘している。
基本予算法(PLOA) では2021年の財政プライマリー収支赤字をGDP比約3.0%相当の2,336億レアルと経済省のWaldery Rodrigues特別長官は説明している。2019年の財政プライマリー収支赤字は950億6,500万レアルに留まっていた。
2020年の中央政府の財政プライマリー収支の許容目標赤字は1,241億レアルに据え置かれていたが、新型コロナウイルスのパンデミック危機に対する連邦政府の非常事態宣言(calamidade publica)で、今年の財政プライマリー収支の許容目標赤字に収める必要がなくなっている。
経済省経済班チームでは、今年の国庫庁の歳入総額を1兆4,460億レアルかた1兆4,630億レアルに上方修正、地方政府(州政府並びに市町村)への交付金を差引いた純歳入総額を1兆1,850億レアルから1兆1,900億レアルに上方修正している。
新型コロナウイルスのパンデミック危機に対する連邦政府の非常事態宣言(calamidade publica)で、今年の財政プライマリー収支の許容目標赤字に収める必要がなくなっており、COVID-19パンデミック対応で戦時予算の臨時歳出を余儀なくされている。
一方今年の歳出総額は、前回予想の2兆460億レアルから2兆340億レアルに下方修正。 戦時予算の臨時歳出は1兆9,180億レアルに達しているが、経常的歳出以外の公共投資などの政策的歳出は1,158億レアルを超えてはならない。
今年1月中旬の中国湖北省武漢市が発生源の新型コロナウイルス発生前の基本予算法(PLOA) では、今年の中央政府の財政プライマリー収支の許容目標赤字は1,241億レアルに定められていた経緯があった。