今年の対内直接投資はCOVID-19パンデミックの影響で昨年の半分以下か(2020年11月25日付けエスタード紙)

 中銀の発表によると、2020年1月から10月までの海外投資家による対内直接投資は、COVID-19パンデミックの影響を受けて319億ドルに留まっており、昨年同期の692億ドルの半分以下に留まっている。

今年10月の海外投資家による金融部門の短期投資を除いた製造業部門などの長期投資の対内直接投資は、18億ドルと昨年同月の82億ドルの4分の1以下に留まっている。中銀の最終の第四半期インフレレポート(RTI)では、今年の対内直接投資は500億ドルに留まると予想している。

ジャイール・ボルソナロ大統領は今年9月の国連の演説で、今年上半期のブラジルへの対内直接投資は、海外投資家のブラジルへの信頼回復で前年同期比増加したと強調していた。

しかし中銀の統計によると、今年上半期のブラジルへの海外投資家による対内直接投資は253億ドルに留まって、昨年上半期の322億ドルの投資額を下回っていた。

今年10月の過去12か月間の対内直接投資は、GDP比2.94%に相当する435億ドル、10月の経常収支は、14億7,300万ドルの黒字計上で7か月連続で黒字を計上している。10月の14億7,300万ドルの経常収支黒字は、10月としては統計を取り始めた1995年1月以降では2006年10月の14億9,500万ドルの黒字に次ぐ記録となっている。

COVID-19パンデミック開始の今年3月から外出自粛や必需品以外の営業・製造自粛要請で、輸入額が大幅に減少した影響で経常収支の中の貿易収支黒字が拡大している。

10月の経常収支は14億7,300万ドルの黒字の内訳として、貿易収支は48億1,400万ドルの黒字を計上した一方で、サービス部門は16億3,700万ドルの赤字を計上、第一次所得収支は18億9,500万ドルの赤字、金融収支は14億4,600万ドルの黒字を計上している。

今年初め10か月間の経常収支は75億8,800万ドルの赤字を計上、中銀の最終の第四半期インフレレポート(RTI)では、今年の経常収支は102億ドルの赤字を予想している。

10月の過去12か月間の経常収支は、GDP比1.04%に相当する153億4,700万ドルの赤字を計上しているが、2018年2月のGDP比0.97%以降では最小の比率を記録している。

10月のブラジル人の海外旅行の支出総額は、COVID-19パンデミックによる国境封鎖で旅行客が大幅に減少及び今年初め10か月間のレアル通貨に対するドルの為替が43%上昇した影響で、2億8,400万ドルと昨年同月の15億600万ドルよりも81%減少している。

今年初め10か月間のブラジル人の海外旅行による支出総額は46億9,500万ドルで、昨年同期の148億4,900万ドルよりも68.4%減少している。

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