今年第3四半期の失業率は14.6%に上昇して最悪記録(2020年11月26日付けエスタード紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2020年第3四半期の平均失業率は、前四半期の13.3%から1.3%急増の14.6%に相当する1,410万人に達し、調査を開始した2021年初めからでは最悪の失業率を記録している。

今年第3四半期の失業率は10州で増加を記録、特にバイア州の第3四半期の失業率は20.7%で27州で最高の失業率を記録、バイア州に次いでセルジッペ州は20.3%、アラゴアス州は20.0%を記録している。

一方第3四半期の失業率が最も低いのはサンタ・カタリーナ州の6.6%、南部諸州の平均失業率は9.4%に対して、北東部地域の平均失業率は17.9%で記録を更新している。

COVID-19パンデミック対応の外出自粛や必需品以外の営業自粛要請の影響で、失業者の多くは就職活動を停止していたために、失業率は低率にとどまっていたが、第3四半期には経済活動の回復に従って、就職活動を再開した失業者が増加したために、失業率の増加に繋がる要因となっているとIBGE全国家庭サンプル調査担当アナリストのAdriana Beringuy氏は説明している。

第3四半期の労働人口は前四半期比1.1%減少の8,250万人と過去最低を記録、第3四半期の正規雇用労働者は、前四半期比2.6%に相当する78万8,000人減少の2,940万人に減少している。

また第3四半期の非正規雇用労働者の比率は、労働人口全体の38.4%に相当する3,160万人に増加、第2四半期の非正規雇用労働者の比率は、労働人口全体の36.9%から1.5%も増加している。

第3四半期の業種別の業種別比較では、建設業部門の雇用は、前四半期比7.5%に相当する39万9,000人の増加を記録、農畜産部門も3.8%に相当する30万4,000人の増加を記録している。

第3四半期の建設業部門の39万9,000人の増加要因として、4月~6月はCOVID-19パンデミック対応の外出自粛要請で建設業界は活動自粛を余儀なくされていたが、外出自粛緩和政策に伴って、経済活動再開や住宅リフォーム需要の増加が建設業界の雇用を押し上げている。

また農畜産部門は、COVID-19パンデミック対応の外出自粛要請の影響が少なく、COVID-19パンデミックの影響が耕作地まで及んでいないことも失業率増加の要因となっていない。

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