国庫庁は、海外市場でドル建てブラジル国債発行で25億ドルを調達したが、ドル建てブラジル国債の需要総額は、発行総額の3倍以上に相当する80億ドルに達していた。国庫庁が発行したドル建ての外債は、償還期間が5年物のGlobal 2025、償還期間が10年物の(Global 2030、償還期間が30年物のGlobal 2050の3種類のブラジル国債を発行した。
今回のドル建てのブラジル国債発行の主幹事会社は、Citibank銀行, Santander銀行並びに ScotiaBank 銀行が牽引、今年6月の35億ドルのブラジル国債発行に続く国債発行であった。
今回の国債発行では、償還期間が5年物のGlobal 2025並びに償還期間が10年物のGlobal 2030は前回に続く発行であり、償還期間が30年物のGlobal 2050の最後の発効は、2019年11月で25億ドルの資金調達をしていた経緯があった。
償還期間が5年物のGlobal 2025の発行総額は、5億ドルで年利は2.875%となっているが、投資家の最終収益率(利回り)は2,200%に留まって、クーポンを大幅に下回っている。
償還期間が10年物のGlobal 2030の発行総額は、12億5,000万ドルで年利は3.875%となっているが、最終収益率(利回り)は3.450%、償還期間が30年物のGlobal 2050の発行総額は、7億5,000万ドルで年利は4.750%となっているが、最終収益率(yield)は4.500%となっている。
国庫庁では、2021年初め4か月間に償還期間を迎えるブラジル国債総額は6,050億レアルに達するが、4月のみで2,830億レアルが償還期間を迎えるが、今回の外債発行の大半は、償還期間を迎える国債の買い戻しに充てられる。
COVID-19対応のワクチンの接種開始などの朗報で、来年の世界経済の回復に光明が見えてきており、来年初めから世界の金融市場では、国債発行が盛んになるとCitibankのClaudio Matos氏は指摘している。