米国の大統領選挙終了並びにCOVID-19対応ワクチン接種開始で、海外投資家は2021年の新興国向け投資を時の経過とともに楽観視してきており、昨年第3四半期の楽観視指数46%から現在は73%に急上昇してきているとHSBC銀行の調査で判明している。
また2021年の新興国の経済成長率は、昨年9月の調査時の71%から現在は89%と予想を上回る経済成長率達成を予想、調査対象の36%は新興国諸国への短期投資拡大を検討している。
HSBC銀行は174金融機関の186人の投資担当を対象に、昨年11月中頃~今年1月7日迄の期間で0ポイント~10ポイントの採点方法を採用、昨年6月の平均点は5.97ポイントであったが、昨年9月には6.46ポイント、最終調査では6.87ポイントと強気展開‘bullish’ に傾いてきている。
また調査結果では、新興国の株式、為替並びに国債への投資のオーバーウエートに傾く傾向一方で、2020年第4四半期の現地通貨債務の同じポジションを減らすことも明らかにしている。
調査対象の84%は今後3か月間で新興国諸国の株式投資での収益を予想しているが、昨年9月の調査では67%であった。また調査対象の75%は新興国の株式投資は先進諸国の株投資よりも75%が収益率が高いと回答したが、昨年9月の調査では55%であった。
調査対象の投資家は、アジア及びラテンアメリカでの投資を楽観視しており、70%はアジアの株式投資にオーバーウエイトを置いているが、昨年9月は54%であった。前期同様にラテンアメリカは66%、昨年9月は36%に留まっていた。
また調査対象の66%は今後数か月間の新興国のインフレ上昇を予想、調査対象の72%は、新興国の中央銀行が短期間に政策誘導金利の引き上げを予想している。