ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の発表によると、連邦政府や地方自治体要請によるCOVID-19パンデミック対応の2か月間の二輪車生産停止要請の影響で、2020年のマナウスフリーゾーンの二輪車生産は、前年比13.2%と二桁台減少を余儀なくされている。
昨年1月の二輪車生産は、前年比6.1%増加の117万5,000台が予想されていたにも関わらず、2か月間の二輪車生産停止の影響で、前年比15.0%減少の91万5,157台に留まった。昨年1月の予想は前年比5.8%増加の108万台が見込まれていた。
今年初めのマナウスフリーゾーンの各二輪メーカーは平均を大幅に下回る二輪車在庫や特定モデルの在庫不足、特に低価格の二輪車の在庫が底をついているとブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)のMarco Fermanian会長は指摘している。
マナウスフリーゾーンの二輪車業界では、二輪車生産対応の製造ライン従業員のソーシャルディスタンスや安全対応プロトコル採用、二輪車需要に対応できる生産速度の維持には無理が生じているうえに、サプライヤーの部品供給の遅延やドル高の為替に部品価格の上昇並びにディーラーへの二輪車納期に追われている。
また2020年の二輪車輸出は、前年比12.6%減少の3万3,750台に留まり、過去10年間では最低の輸出台数を記録、2012年の二輪輸出台数10万5,000台の3分の1まで落ち込んでいるとMarco Fermanian会長は二輪車業界の苦境を指摘している。