2020年12月の鉱工業部門生産は前月比0.9%増加、昨年5月~12月まで8か月間連続の累計では、41.8%の大幅増加を記録した一方で、COVID-19パンデミック開始直後の昨年3月~4月の僅か2か月間でマイナス27.1%を記録して、過去最低水準まで低下していた経緯があった。
2020年12月の鉱工業部門生産レベルは、5月以降連続で増加を記録したにも関わらず、2011年5月のピーク時の生産レベルを13.2%下回っている。また前年12月比では8.2%増加、第4四半期は3.4%増加、前年比ではマイナス4.5%と2019年のマイナス1.1%に続いて2年連続でマイナスを記録している。
2020年12月の鉱工業部門生産は前月比0.9%増加、前年同月比8.2%増加、昨年1年間ではマイナス4.5%、前期同様に鉱工業部門のセクター別比較では、資本財セクター生産は2.4%増加、35.4%増加、マイナス9.8%、中間財セクターは1.6%増加、8.2%増加、マイナス1.1%であった。
また消費財セクターは0.4%増加、4.1%増加、マイナス8.9%、そのうち耐久消費財セクターは2.4%増加、14.1%増加、マイナス19.8%、非耐久消費財セクターはマイナス0.5%、1.8%増加、マイナス5.9%を記録している。
2020年12月の鉱工業部門生産が前月比で増加したのは、26セクター中17セクター、金属セクターは前月比19.0%、自動車・トラック・輸送車両セクター6.5%、鉱業セクター3.7%それぞれ増加、昨年7月~12月の金属セクター生産は58.6%、昨年5月~12月の自動車セクターは1308.1%増加した一方で、3月~4月はマイナス92.3%を記録していた。鉱業セクターは3ヶ月連続で減少した影響でマイナス12.3%を記録している。
また昨年12月の機械・装置セクター生産は前月比6.0%、繊維セクター15.4%、医療・履物・アクセサリーセクターは11.5%、ゴム・プラスティックセクターは4.8%、医薬品・医療化学セクターは8.4%、情報機器・電気製品・光学機セクターは4.7%、金属製品セクターは2.9%それぞれ増加を記録している。
一方昨年12月の食品セクター生産は前月比マイナス4.4%、10月~12月の累積ではマイナス11.0%、飲料セクターは11月の1.7%増加から一転してマイナス8.1%を記録、石油派生品・バイオ燃料・コークスセクターマイナス1.3%であった。