2020年はCOVID-19パンデミックで世界的な経済リセッションの影響を受けて、ブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は、過去3番目の最悪となるマイナス4.1%を記録、1990年のコロールプラン以降では最悪のGDP伸び率を記録している。
過去最大のブラジルの経済リセッションは、1990年のCollor I プラン時の連邦政府によるポウパンサ預金没収によるGDP伸び率がマイナス4.35%に落ち込んで、過去最悪の経済リセッションを記録していた。
またCollor I プランによる1990年のGDP伸び率マイナス4.35%に次ぐ経済リセッションは、1981年の外債危機時のGDP伸び率マイナス4.25%であった。
連邦政府によるCOVID-19パンデミック対応の昨年上半期からの月額600レアルの緊急給付金(auxílio emergencial)支給、昨年9月から半額の300レアルの給付金支給は昨年12月をもって終了したが、徐々の緩やか経済活動の回復並びに緊急給付金支給で、2020年第4四半期のGDP伸び率は前四半期比3.2%増加を記録している。
また昨年第4四半期のGDP伸び率は、前年同期比マイナス1.1%、昨年1年間ではマイナス4.1%、昨年第4四半期のGDP総額は2兆レアル、昨年1年間のGDP総額は7兆4,000億レアルを記録している。
前期同様に昨年第4四半期の農畜産部門のGDP伸び率は、前年同期比マイナス0.5%、鉱工業部門1.9%増加、サービス業部門2.7%、民間部門の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)20.0%増加、一般消費は3.4%増加、公共支出部門は1.1%増加を記録している。
2020年のGDP総額は7兆4,000億レアル、農畜産部門4,398億レアル、鉱工業部門1兆3,000億レアル、サービス業部門4兆7,000億レアル、国内総固定資本形成(FBCF)1兆2,000億レアル、一般消費部門4兆7,000億レアル、公共支出部門は1兆5,000億レアルを記録している。
2020年の世界の国内総生産GDP比較では、米国が世界全体の23.0%でトップ、2位には中国16.4%、日本5.4%、ドイツ4.2%、英国並びにインドがそれぞれ2.9%、フランス2.8%、イタリア1.8%、カナダ並びに韓国がそれぞれ1.8%、ロシア1.6%、ブラジルも1.6%で12位に後退している。
2020年の世界のGDP伸び率比較では、台湾のGDP伸び率は3.1%増加でトップ、中国が2.0%増加で2位、トルコは1.6%増加と僅か世界で3か国が増加を記録していた。
また4位にはノルウエーはマイナス0.8%、リトアニアはマイナス0.9%、韓国マイナス1.0%、ナイジェリアマイナス1.9%、インドネシアマイナス2.0%、イスラエルマイナス2.2%、ローランドはマイナス2.7%にも関わらず、トップ10位にランク付けされている。