過去1年間のブラジルの観光業界の損害は2,906億レアル(2021年3月9日付けエスタード紙)

全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)の調査によると、COVID-19パンデミックの悪影響を受け始めた2020年3月~2021年2月までの過去1年間のブラジルの観光業界の売上は、業界の稼働率の僅かに42%に留まり、損害総額は2,906億レアルに達している。

ブラジルの観光業界の売上が、COVID-19パンデミック前の昨年2月のレベルに回復するのは、2年後の2023年初めになると全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)エコノミストのFabio Bentes氏は憂慮している。

2020年3月のブラジルの観光業界の損害総額は、133億8,000万レアルであったが、COVID-19パンデミック対応の外出自粛や必需品以外営業自粛要請が発令し始めた4月は、369億4,000万レアルに上昇、更に5月の損害総額は、374億7,000万レアルでピークに達していた。

続いて昨年6月のブラジルの観光業界の損害総額は、341億8,000万レアルで減少に転じ、7月は318億7,000万レアル、8月は290億2,000万レアル、9月は249億8,000万レアル、で前月比で減少していたが、2月の損害総額は、159億,6,000万レアルで上昇に転じている。

2020年3月~2021年2月までの過去1年間のブラジルの観光業界の損害総額は、2,906億レアル,そのうち、サンパウロ州は全体の51.0%に相当する1,049億レアル、リオ州は455億レアルを記録している。

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、今年1月のブラジルの観光業界の伸び率は前月比0.7%増加、昨年5月~今年1月の累積伸び率は、122.8%増加したにも拘らず、COVID-19パンデミック前の昨年2月の水準に回復するには、42.1%増加が不可欠となっている。

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