今年3月の経常収支赤字は過去6年で最高(2021年4月26日付けエスタード紙)

中銀の発表によると、2021年3月の連邦政府の経常収支は、39億7,000万ドルの赤字を計上、2015年3月に57億7,200万ドルの赤字を計上して以来、3月としては過去6年間で最高の赤字を記録している。

ブロードキャストプロジェクションの予想によると、今年3月の連邦政府の経常収支予想では、最低は90億ドルの赤字、最高は32億ドルの黒字が予想されていた。

今年3月の経常収支の内訳では、貿易収支部門は4億3,700万ドルの赤字を計上、サービス部門は10億5,700万ドルの赤字を計上、海外からの利子や配当金などの第一次所得収支は、29億9,300万ドルの赤字、ファイナンス収支は、39億1,900万ドルの赤字を計上している。
    
今年第1四半期の経常収支は、153億6,100万ドルの赤字計上、中銀の最終四半期インフレレポートによると、2021年度の経常収支は、20億ドルの黒字が予想されている。

仮に今年の経常収支が黒字を記録すれば、国際コモディティ価格の上昇に伴って、2003年から5年間連続で黒字を計上していた後の、過去14年間で初めての経常収支の黒字に転じる。

昨年末の中銀は今年の経常収支は、190億ドル前後の赤字を予想していたにも拘らず、原油、穀物並びに鉄鉱石などの国際コモディティ価格の上昇に伴って、20億ドルの黒字に方向転換している。

今年3月の対内直接投資総額は68億6,000万ドルに達し、39億7,000万ドルの経常収支赤字をを十二分にカバーする投資金が流入していた。昨年3月の対内直接投資総額は、73億8,600万ドルを記録していた。

今年第1四半期の累積対内直接投資総額は177億ドル、中銀の今年第1四半期の四半期インフレレポートによると、今年の対内直接投資を600億ドルが見込まれている。

今年3月のブラジル人の海外旅行での支出は、3億1,300万ドルと2005年以降の3月では最低の支出を記録、またCOVID-19パンデミックが始まった昨年3月の50%に落ち込んでいる。

今年第1四半期のブラジル人の海外旅行での累積支出は、前年同期比70.6%の大幅減少の8億6,000万ドルと20億ドル以上減少している。

一方今年3月の外国人によるブラジル国内での旅行支出は、前年同月の3億8,500万ドルから2億1,300万ドルと1億5,000万ドル以上減少している。また今年第1四半期の累積支出は、前年同期比54.9%減少の6億9,300万ドルに留まっている。

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