2021年第1四半期の住宅購入向けクレジットは、前年同期比113.0%増加、18万7,600軒の住宅購買向けクレジット総額は、431億レアルに達しているが、今後の住宅購入向けクレジット金利の上昇は避けられないと予想されている。
ブラジル貯蓄・不動産信用機関協会(Abecip)の発表によると、昨年の住宅購買向けクレジット総額は、COVID-19パンデミックにも拘らず、政策誘導金利Selicが過去最低の2.00%まで低下したために、前年比57.5%増加の1,240億レアルを記録していた。
今年初めからSelic金利は、既に2回連続で0.75%引上げられて3.50%まで上昇、また6月の中銀の通貨政策委員会(Copom)でも、政策導入金利(Selic)の0.75%の引上げが予想されている上に、COVID-19パンデミックの第2波到来で経済回復が不透明となっている。
更に今後数か月間続く建築資材の値上げ傾向にも関わらず、ブラジル人の住宅購入需要が旺盛であり、今年の住宅購入向けクレジットは、前年比30%以上の増加が見込まれている。
今年3月の住宅販売は好調を維持しており、今年の新築並びに中古住宅購入向けクレジットの伸び率は、前回予想の27.0%から34.0%増加に上方修正、クレジット総額は1,700億レアルをブラジル貯蓄・不動産信用機関協会(Abecip)のCristiane Portella会長は予想している。
ブラジル人の個人所有の住宅比率が非常に低いために、新築住宅の購買及び買替住宅の需要が非常に強い上に、昨年の住宅ローン金利は、過去に例がない低金利で推移していた。
返済期間が20年~30年間の住宅購入ローンの金利低下は、住宅ローンを抱えている分割払いに大きなポジティブなインパクトを与えており、住宅購入ブームを形成している。