ナチュラ社の今年第1四半期のオンライン販売は166%急増(2021年5月13日付けエスタード紙)

ラテンアメリカ地域のパーソナルケア市場を牽引するブラジル資本ナチュラ&Co社は、COVID-19パンデミック以前は、180万人以上在籍する「コンサルタント」と呼ばれる委託販売員による訪問販売方式をとり、消費者に直販する方式が主流であった。

しかし昨年3月のCOVID-19パンデミック拡大で、  外出自粛や必需品以外の営業活動が制限されたために、オンライン販売による市場開拓で、今年第1四半期のオンライン販売の売上は、全体の12.0%を占めている。     

COVID-19パンデミック拡大の影響による訪問販売による売上減少を補うために、オンライン販売開発に資金を投入した結果、今年第1四半期のオンライン販売売上は、前年同四半期比166.0%増加、特にNaturaブランドは253%増加を記録している。

ナチュラ&Co社は、過去数年間に旗艦ブランド「ナチュラ・コスメティコ」を基軸に、同社は2016年にオーストラリア資本の「イソップ」を海外ブランドとして初めて買収、2017年にはフランスのロレアル社傘下の「ザ・ボディショップ」を買収、2019年5月に英国に本拠を置く化粧品の製造販売企業「エイボン」を次々と買収、美容専業グループとして世界4位の座を狙うまで成長している。

植物由来成分を最大限に活用する高級ナチュラルスキンケアブランドのイソップのオンライン販売は既に30%、ナチュラ社の各ブランド製品のオンライン販売は、1年前の33%から48%に上昇していると同社のRoberto Marques社長は説明している。

ナチュラ&Co社の今年第1四半期の売上は、レアル通貨に対する8.1%のドル高の為替にも拘らず、オンライン販売が牽引して、前年同四半期比25.8%増加の95億レアルを記録している。

同社の手持ちの運転資金は470%増加の8億2,910万レアル、純益は6,020万レアルに留まったが、COVID-19パンデミック前の2020年初めのAvon社のグローバル事業設立に伴う臨時支出がなければ1億5,520万レアルの純益を計上していた。

 

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