ペトロブラス石油公社の2021年第1四半期の純益は、COVID-19パンデミックの影響を受けた前年同期の485億2,000万レアルの大幅赤字から一転して11億6,000万レアルの黒字を計上したにも関わらず、業界アナリストの平均予想に相当する47億レアルの黒字を大幅に下回る結果に留まった。
ペトロブラスの今年第1四半期の純益が11億6,000万レアルの黒字になった要因として、石油の国際コモディティ価格の高騰による石油卸売価格の値上げ、ブラジル国内の燃料販売の回復による需要増加が牽引したが、大手6金融機関の平均純益予想の47億レアルの僅か1/4に留まった。
好調な農産物の収穫向け農業機械、国内販売並びに輸出用トラック輸送向けのディーゼル燃料の需要拡大の一方、COVID-19パンデミック対応の外出自粛情勢の緩和措置の採用で、ガソリン需要が増加したために、同社のディーゼル燃料並びにガソリン販売のマーケットシェアは73%を維持している。
ペトロブラスは、COVID-19パンデミックの影響で世界的に石油派生商品の需要減少で、石油の国際コモディティ価格を1バレル30ドルと見込んでいたにも関わらず、昨年最終四半期の純益は、598億9,000万レアルを記録していた。
今年第1四半期の石油の国際コモディティ価格高騰並びに石油派生商品需要の増加で、ペトロブラスの運転資金は、前年同四半期比30.5%増加の489億4,000万レアルに達している。
同社の今年第1四半期の売上は、ディーゼル燃料販売が牽引して前年同四半期比14.2%増加の861億7,000万レアル、ディーゼル燃料の販売額は僅か252億レアルにも関わらず、同社の純益の約半分を占めている。
ペトロブラスの今年第1四半期の負債総額は、前四半期比7.5%減少の584億2,000万ドルに縮小、今年3月末の過去12か月間の負債総額は、20.1%と大幅に減少している。