5月のインフレ指数IPCA-15は0.44%上昇で、2016年以降では最高(2021年5月25日付けエスタード紙)

2021年5月の4月16 日~5月15 日までの30 日間に計測されたインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA-15)は、前月の0.60%増加から0.44%増加に減速しているとブラジル地理統計院(IBGE)は発表している。

今年5月の広範囲消費者物価指数(IPCA-15)は、金融市場関係者の予想の0.54%を0.10%下回って肯定的に受取られているにも関わらず、5月の過去12か月間の累計広範囲消費者物価指数(IPCA-15)は、4月の6.17%から7.27%に上昇して、2016年以降では最高のIPCA-15指数を記録している。

Quantitas Asset社エコノミストのJoão Fernandes氏は、COVID-19対応の関連医薬品や電力エネルギー料金値上げなどの要因にも関わらず、今年のIPCA指数は、前回予想の5.70%から5.60%に下方修正している。また今年は世界的な政治問題が鬱積しており、今年末の政策誘導金利(Selic)は6.50%に達するとJoão Fernandes氏は予想している。

今年5月の電力料金は2.31%値上げされたために、IPCA-15指数を0.10%の上昇に繋がっている。電力エネルギー料金値上げはフォルタレーザ市、サルバドール市並びにレシーフェ市で実施された。

また今年5月には一般家庭用のプロパンガスは1.45%値上げで12ヶ月連続での値上げを記録、健康・パーソナルケア関連も1.23%、医薬品製品は2.98%値上された。特に連邦政府が4月1日から承認した薬価は10.08%値上がりしている。ガソリン価格は0.2%値上げ、過去12か月間では41.55%と高騰している。

今年5月の衣類は1.42%、特に宝石とアクセサリー類は2.35%、婦人服も2.00%それぞれ値上げされて、衣類関連のインフレ指数を押上げる要因となっている。

今年5月の食品・飲料コストは0.48%上昇、特に食肉は1.77%、過去12か月間ではそれぞれ7.24%増加、トマトは7.24%値上がりした一方で、フルーツは6.45%値下がりして、IPCA-15指数を0.06%押し下げている。

5月のIPCA-15指数で特筆されるのは、エアーチケットの28.85%の値下げで、輸送関連指数を0.23%押下げている。5月のベレン便は10.90%の値下げに留まったが、ブラジリア便は37.10%値下げされている。

5月のIPCA-15 指数では、サービス料金は0.38%減少した一方で、母の日商戦の販売好調で、工業製品関連は1.00%値上がりしているとASA Investments社のLeonardo França Costa氏は説明している。

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