今年4月のブラジルの経常収支は57億ドルの黒字計上(2021年5月26日付けブラジル中央銀行サイトより抜粋)

2021年4月のブラジルの経常収支は57億ドルの黒字を計上したが、1年前の昨年4月のブラジルの経常収支は、COVID-19パンデミック直後の悪影響を受けて僅か1億9,900万ドルの黒字に留まっていた経緯があった。

今年4月の貿易収支は91億ドルの黒字を記録して、1年前の昨年4月の49億ドルの黒字の2倍近い黒字幅を記録、4月の輸出総額は、前年同月比50.7%増加の266億ドル、ペトロブラス石油公社のRepetroプログラムによる石油・天然ガス開発用プラットフォームの会計処理を含んだ輸入総額は、36.6%増加の175億ドルであった。

4月の経常収支のうちサービス部門は、前年同月比19.0%増加の13億ドルの赤字を計上、サービス部門のうち旅行収支では、ブラジル人による海外旅行の支出は、1億3,700万ドルと昨年4月の9,000万ドルの支出を大幅に上回った。

またサービス部門の機械・装置の賃貸収支は、40.2%減少の3億3,300万ドル、知的財産サービスの支出は、前年同月の1億7,300万ドルの2倍に相当する3億4,500万ドルに上昇している。

今年4月のサービス収支部門の第一次所得収支は  前年同月比37.7%減少の24億ドル、また外資系企業の本社への利益・配当金送金は、前年同月の23億ドルから僅か6億6,700万ドルに減少している。

今年4月の海外投資家による対内直接投資は、35億ドルと1年前の16億ドルよりも2倍以上増加、今年4月迄の過去12か月間の対内直接投資残高は、GDP比2.80%に相当する412億ドルを記録、昨年4月の過去12か月間の対内直接投資残高は、GDP比3.77%に相当する657億ドルよりも約250億ドル減少している。

今年4月のブラジル国内の金融市場への投資は28億ドル、そのうち株式並びに投資ファンドへの投資は16億ドル、12億ドルはブラジル国債購入に投資されている。今年4月の過去12か月間の金融市場への投資残高は、337億ドルを記録している。

今年4月のブラジルの外貨準備高は、前月比36億ドル増加の3,510億ドルを記録、金利による利息は3億7,600万ドルであった。今年5月の経常収支は36億ドルの黒字予想、対内直接投資は23億ドルが予想されている。

 

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=48425