今年第1四半期のGDP伸び率は1.2%増加(2021年6月1日付けヴァロール紙/IBGEサイトより抜粋)

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2021年第1四半期のブラジルの国内総生産GDP伸び率は前四半期比1.2%増加、前年同期比では1.0%増加を記録、Valor Data社の平均GDP伸び率0.7%増加の予想を大幅に上回っている。
 
今年第1四半期は、COVID-19パンデミックの再活性化と、特に3月に国内の色々な地域での経済活動制限措置で大きな影響を受けた。またCOVID-19のcovid-19の第二の波による死亡者急増にも拘らず、ロックダウンや厳しい外出自粛要請の増加に伴って、予想を下回る経済活動へのダメージに留まった。
 
今年第1四半期のGDP伸び率の先行指標となる中銀発表の経済活動指数(IBC-Br)は、前四半期比2.30%増加、前年同期比2.27%増加が予想されていたが、実質のGDP伸び率はそれぞれ予想を大幅に下回っている。
 
今年第1四半期のブラジルのGDP伸び率は前四半期比1.2%増加、前期同様に農畜産部門のGDP伸び率は大豆生産が牽引して5.7%増加、鉱工業部門0.7%増加、サービス業部門0.4%増加、民間部門の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)は3四半期連続増加で4.6%増加、一般消費部門は2四半期連続増加から一転してマイナス0.1%、公共支出部門はマイナス0.8%を記録している。
 
前期同様に今年第1四半期のブラジルのGDP伸び率は前年同期比では1,0%増加、 5,2%増加、3,0%増加、マイナス0,8%、17,0%増加、マイナス1,7%、マイナス4,9%であった。
 
また前期同様に今年第1四半期のブラジルの過去1年間の累計GDP伸び率は前年同期比マイナス3,8%、2,3%増加、マイナス2,7%、マイナス4,5%、2,0%増加、マイナス5,7%、マイナス5,7%であった。
 
今年第1四半期のブラジルのGDP総額は2兆レアル、そのうち農畜産部門2088億レアル、鉱工業部門3486億レアル、サービス業部門1兆2000億レアル、FBCF部門3975億レアル、一般消費部門1兆2000億レアル、公共支出部門は3595億レアルであった。
 
2020年第1四半期の前四半期比のGDP伸び率は、3月からのCOVID-19パンデミックの影響を受けてマイナス2.2%、第2四半期は、外出自粛要請や必需品以外の生産や営業自粛の影響を受けてマイナス9.2%を記録、第3四半期は一転して7.8%増加、第4四半期も3.2%増加、今年第1四半期のGDP伸び率も1.2%増加を記録している。
 
2015年のGDP伸び率は経済リセッション入りでマイナス3.5%、2016年も経済リセッションでマイナス3.3%を記録、2017年のGDP伸び率は1.3%増加、2018年は1.8%増加、2019年は1.4%増加していたが、2020年はCOVID-19パンデミックで世界的な経済リセッションの影響を受けて、ブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は、過去3番目の最悪となるマイナス4.1%を記録、1990年のコロールプラン以降では最悪のGDP伸び率を記録している。今年3月末の過去12か月間の累積GDP伸び率はマイナス3.8%となっている。

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